火曜日, 2月 28, 2006

おぉお? すっげ!-RPGシステム論-

あるところで凄い論文を見てしもた。
念の為申し添えるがこれはゲームデザインとかする人や、そういうものを色々と分解して撫で回して弄繰り回すの好きな人向けの文章で、一般の「ゲームプレイヤー」が見ても余り面白いもんではないと思う。そういうのが好きな人だけ読むと良い。タクやんにも読ませたいが、これをきっちり翻訳して彼に読ませるのは大変だろうなぁ…がんばれー(謎)

しかし余りにその内容がここの所私がやってきた「Pub40案の問題点」に通じる部分を持ち、恐らくはMrTactやその他のUOerも持ちえていない視点だと思うので、あえて紹介する。

RPGのデザインと言うのは、実際のところ「行為判定ルール」だけで決定される訳ではない。
RPGが物語るシステムである限り、それがどんな世界観を構築するか、そしてそれをどの様に実装するかと言う事は「常に考えねばならない」部分なのである。
例えば、良くそこらに転がってる「俺様主人公がなんか物凄い技を使って世界を救っちゃうよ?!」系ジュブナイル小説の世界観を再現するには、セブンフォートレスなどの「ぶっ飛んだ世界観に合致するシステム」が最適である。仮にどっかの誰かが「セブンフォートレスのシステムはパワーのインフレが発生しやすいので、中身のシステムはロールマスターに挿げ替えたいと思います」等と言うと、結局数値のインフレーションは適切な値に収まるかもしれないが、ゲーム全体(総体)が目指したものが見失われてしまう。セブンフォートレスはあくまで「俺様主人公のジュブナイル小説」を再現する為にメカニズム及びポリシーが決められているものであり、そこに厳密戦闘とリアルさの再現を「ポリシー」として定めたロールマスターのシステム組み込む事が「そもそもの間違いの元」なのだ。

MrTact私案はこの「ポリシー」を無視してメカニズム部分にだけ手を入れようとしている様に見える。
散々「私はMrTactの目指す地平が理解できない」なんて言って来たんだが、要するにこれは「メカニズムに手を入れるのは良いけど、結果どの様な「システムポリシー」を定義するのか?」と問うて居た訳ですな。
現在のUOシステムは良くも悪くも「アイテム依存部分が大きい」と言うメカニズム的な問題点がある。そして…それがシステム主導で行われてきた為にシステムポリシーなどと言うものはどっかに置き去りにされているのだ。或いはシステムメカニズムが後押しして「システムポリシーを形成した」と言っても良い。新たに追加される要素も、追加された要素も…一切ポリシーを省みる事が無かった。それが現在の混乱に繋がっているのではないか? それなのに今また「大きな変革」を行おうと言うのに開発陣は「システムポリシーそっちのけでシステムメカニズムだけ大きく入れ替えようとしている」 これは結果的に同じ過ちを繰り返す可能性が高いだろう。

まず、どの様な世界を目指すか…システムのグランドデザインである「システムポリシー」を定義するべきなのだ。ある所では「毎日出来たら知り合いの鍛冶屋に作ってもらったHQ鎧でダンジョンに潜り、たまに魔法の武器で強い敵と戦ったり」と言う「システムポリシー」を提示した人が居るが…
ポリシーが決まれば、メカニズムを決定できる。
仮にここで「魔法の武器防具は普通に修理できない」としたらどうだろう? そうする事で魔法の武器防具の寿命を縮め、HQ鎧の有用性を上げる事もできるだろう。
或いは「魔法の鎧は単純にステータスボーナスなどが付与されたエンチャンテッドNQ鎧で、抵抗値は職人の作った鎧の方が高い(魔法のボーナスに属性抵抗値のボーナスを入れさせない)」等と規定すると…魔法の鎧を着た奴は属性抵抗低いけど色々とステータスボーナスの恩恵を受け、HQ鎧愛好者は属性抵抗値は高いが一切のステータスボーナスを受けない…こんな住み分けが出来るかもしれない。(そうすると、今のNQ/HQだけの区分けではかなりのっぺりした感じになるので、作成物のランク分けをもう少し細かく再分化した方が良いかも) 無論魔法の物品はアイテム強化不可能な方向性で。
もう一つの作戦として…リネージュのような底なし強化と言う手法もある。勿論強化を繰り返す毎に破壊確率は増す…結果として多くの魔法の武器防具は底なしの欲望によってどんどん破壊されていくだろう。
うむ、二虎競食の計であるな(笑)
(ついでに高強度の装備は修理難易度がバカみたいに跳ね上がると言う仕組みを組み込めば、結果としてその「とんでもない装備」がいつまでも残るという問題を回避する事も可能だ)
高強度の強化を行う為に特殊でレアな素材が必要であるとするなら…ゲーム世界内の資材を減らす効果も期待できる。

さて、そういう事を色々と考えた後に、タクやんの「習熟度」案だが…
正直、個人的には微妙だ。これを押し進めるとGMボーナスと同じことになるんじゃ無いかと…と言うか、GMボーナスって基本的にはタクやんの「習熟度」と同じ発想から来てるんじゃないのかなぁ?
少なくともシステムだけ切り取ってみれば以前の案より判りやすく、「見通しのよいシステム」となるだろうが、これにしても「どういうポリシーでシステム定義するのか」と言う視点が欠けている為、今ひとつ釈然としない。(先に言うておくが、アイテム依存からスキル依存への方針変更と言うのは、実際のところシステムポリシーと何ら関係の無い…或いは極めて関連性の薄い部分である。AFからパワスクに市場のメインターゲットが移るだけの話じゃなかろうか?)
まぁ、スキル方面への依存度上げるなら、スキルはもう少し「上げにくい」物にしないとだめだろうな。
育成期間が短く、すぐにPvPに移行できるとして…もしも本当にPvPがUOに残された最後の楽しみになると言うのであれば、それに飽きたらもうUOやる意味無いのと同じ事になる。

実際問題、Pub15時代が最高だったとか、懐古しちゃう人は結構居る。
私はいつも不思議に思うのだが
…例えばPub15が最高でPub16が全てを台無しにしたと仮定しよう。
では何故Pub16は導入されたのだ?
15が最高なら最高でも良いのだが、何故にPub16と言う改変が企画され、実行されたのだろうか?
もしもPub15が最高であったならPub15の良さを得々と語るだけではなく、何故Pub16が企画されたかとか、Pub16の目指した「Pub15で存在した問題点の改善」を別アプローチで考え、Pub16’ターボとか考えないといけないのでは無いか?
そういう考えも無しに単純にPub15を再適用したとしても、結局歴史は繰り返すだけなんでねーの?
良かった点を考えるだけではなく、悪くなった「分岐点」をよくよく見て、次回は正しい選択ができるようにしなければいけないのでは無いか。


さぁ、俺らのブリタニアはどの辺に漂着するのでしょうか?

月曜日, 2月 27, 2006

怖い考えになってしまった

Wilkiがなんか吼えてる。

…えーっと…その…
幾つかちょっと「怖い考えに繋がる部分」が散見されるんですが…怪談になるから心臓弱い子は見ちゃダメだよ!

Wilkiは言う。
「アイテムは戦闘において未だ大きな役割を果たすだろう、しかし、最強クラスのプレイヤーが平均的なプレイヤーの 300% の能力を持つ代わりに、たぶん、50%増くらいの有利さにとどまるように、割り引かれるだろう。すなわち純粋なプレイヤースキルで埋め合わせることが可能な差である(ゲーム内のスキルではなく、ゲームを上手にプレイする能力のことである)。」引用元


これ、非常に私は「かなりヤバイ」と思う。

アイテムで得られる個体戦闘能力は大体平均的プレイヤーの個体戦闘能力の50%増し程度に制限されると。そしてその50%はプレイヤースキル(恐らくここで言われているのは操作習熟やマクロの設定、UOAのあるなし等、個人的な見解から言わせて貰えば「戦技」にあたる部分)で代替可能な範囲であると。
あくまで50%と言う数値は「仮の数値」であり、これが40%でも2000%でも構わない。要は「アイテム集めても習熟者には容易に勝てない設定にする」と言うことだ。
良いことじゃないか! と喜ぶ人は良く良く考えてみると良い。習熟者が…少なくとも今の日本シャードでブイブイ言わせてる連中が「相手より劣る装備で戦場に立つ」なんて考えられるか?
恐らくは「習熟者」と呼ばれるウォーモンガーは装備もばっちり、スキルもばっちりで、その上最新の戦術に通じ、PvP初心者を惨殺するだろう。場合によると鬼アクトで攻めてくるかもしれない。
勿論装備レベルが劣りUOA未導入の者が勝つ可能性は極小の物となる。前にもどっかで書いたが、今の(少なくとも、日本のPvP…特に圏外)PvPの根源的問題は「勝率上げる為ならなんでもする連中」の存在部分にある。

私が見るに今のPvPの現状って「乱数範囲」が異常に狭いのね。1d20+100と1d20+85が戦うみたいな。そんな感じ。
この固定数値部分を減らして乱数比率を増やす…例えば1d100+20と1d100+15みたいになればPvPの均衡は守られる。いわゆる「敷居の低いPvP」が実現するわけだ。
さて、今現在UOの中にはステスク/パワスク/AFその他…ゴチャゴチャと「固定数値部分」がある訳なんだが、上記の見方をするならば…つまりデノミすると言う事になる。すると詰まる所高級装備の需要を減らしてしまう結果を招くのだが…
うん、PvP人口は一時的に増えるだろう。
しかし再三再四私が主張しているように、そもそもMMORPGでFPS的な戦闘をする事にどれだけの意味があるのだろう? 装備を集める必然性を減らし、キャラ育成の手間省いたら…それ単純にFPSじゃん。そしてUOのインターフェイスやその他の部分に既存のFPSを上回る要素を追加する事は可能だろうか? 私は正直無理だと思う。気配を消して忍び寄る事や、陣形、照準その他…多くのFPSでプレイヤースキルに依存している部分がUOではかなり自動化されているか「全く意味が無い」物になっており、そういう意味でUOの戦闘はかなり「プレイヤースキル依存度が少ない」のである。
そりゃMMORPGと言うカテゴリーで見ればUOの戦闘はかなりプレイヤースキルに依存していると思うが、それはあくまでMMORPGと言うカテゴリーに限った話。ゲーム全般に視野を広げたら正直「余り戦闘ゲームとしての出来が良くないし、将来的にも余り良くなる見込みは無い」のが正直な所。そもそも全周警戒が簡単に出来る辺りで何とも言えん。
また、結果プレイヤースキルである程度勝負が決まるとした場合…単純にアクト高い廃人に勝てないんじゃね?
また、装備のデノミが行われると単純に「育成にかける期間」が短縮される。MMORPGと言うカテゴリーにありながら成長部分が極めて少ない事はプレイヤーの「飽きるまでの期間」を短縮する物になるんじゃねーの?
ぶっちゃけ、半年ずーっと「PvPぐらいしかやることが無い」状態が続いた場合、どれ位のユーザーがUOを継続するか…直感的に私は「半年毎に半分止める」ぐらいになるんじゃ無いかと睨んでいる。

人間って「目に見える成果」を確認させないとすぐ飽きちゃうんですよ。モチベーションが続かない。
PvMは正直アイテムやら習熟やらで「バカでも成果が目に見える」ものなんだけど、PvPはなかなかそうは行かないと思うのだが。特にプレイヤースキルが重要な位置を占めると、アイテム集める程には楽に「プレイヤースキル」って身に付かないと思うわけで。つまり成果確認が出来ない状態が続くと。
杞憂で済めば良いんだけどね。

んで、開発陣はこう反論するんじゃないかと思う。UOは戦闘だけじゃないと。
戦闘だけじゃない世界を戦闘中心に改変しようとしているのに、彼らはこう主張すると見る。
MrTactの一連のコメント見てても判る通り、彼ら戦闘での数値を躍起になって「やっつけようと」しているが、その他の部分全然見て無い気がするんスけど…大工は木の鎧を作り、弓職人は弓を作り、錬金術師がポーション作って、鍛冶屋は鎧と武器か。
戦闘しか無いゲームにして、しかも装備のデノミしたら…職人関係全部戦闘関連にしてしまったツケが一気に押し寄せるぞ。

これでまだ鍛冶屋が門扉作ったり、錬金術師が病気の薬作ったり(中世ヨーロッパモデルなら、イベントとしてペストとか色々「疫病」があっても良いと思う)、大工が見事な家を建て…多種多様な価値観をソーサリアに根付かせておけば、戦闘部分が迷走してもプレイヤーの受け皿をその他の部分に求める事も可能だろう。しかしAoS以降と言うか…随分前からUOではまず戦闘ありきになってしまっている。
ぶっちゃけ今更「戦闘以外にも」と言っても中々その文言をまともに受け止める訳には行かない。
鍛冶屋のFullerenさんを使ってる身としては…生産職が習得するべきスキルであった「武器学」が頑丈な鎧の有用性を薄める結果になるのは「納得行かないを通り越して泣けてくる」次第だ。
なーんか前にMrTactが「PvP得意だし、俺フェルッカ在住よ」と言った辺りが凄く不安に響く。ちょっとサーバーの負荷状況でも調べたら判ると思うんだが、どう考えても今トラメラーが主要顧客だと思うんですけど。メインプレイヤーの嗜好をある意味で無視してデザイン進めたら、ゲームの存続に関わるんでねぇの?

深読みしすぎかねぇ。

木曜日, 2月 23, 2006

た…タクやん…orz

こっからネタ引いた。
UO はスキルベースのゲームであり、装備する防具の利点をすべて引き出すためには、あるスキルを必要とするというのが、かけ離れた飛躍だとは思わないね。そうしたスキルなら、防具が正しく君を保護してくれるように、それぞれの部位の防具を適切に締め付ける方法をどうやって知るかということも含むだろうし、ちょっとした修理方法や、自由に動くノウハウなどもそうだろう。・・・

確かにお説ごもっともである。ダメージを引き上げるスキル(タクとかアナとか書写とか)があるんだもの、ダメージ減衰に関係するスキルがあってもおかしくは無いわな。
では、攻撃スキルから防御に関する能力を引き剥がし、パーリング技術を入れなければ攻撃を回避できない…こんな改変も選択肢としては存在するだろう。パーリング(攻撃を払いのける事)とドッヂ(攻撃をかわすこと)はちゃうぜと言うなら新しくドッヂと言う技能を作るのもアリだよな。

アホか。

物事には適切な分解レベルと言うものがある。私は正直武器学を戦闘スキルにするのは明らかなデザインミスだと思うし、それならフォーカスなどの有効性をもう少し引き上げて戦闘キャラのスキル構成をもう少し緩やかに締め上げる。
そもそも武器学入れたらAll70また出来ちゃうデザインと言うのが阿呆臭い。折角All70の呪縛からソーサリアの住民を解放しようとしてるのに、なんでまた70達成させちゃうデザイン入れるかな?!
他の所で指摘してるけど、抵抗40と抵抗70って防御力倍違うんだぞ?! スキルだけでそれ程の差を付けるのが「適切なデザイン」だというのなら、タクティクス入れたら武器攻撃力が倍になる…それも一つの「バランス」であると言えよう。

なんかもう…EAに少しその辺考える事が出来るデザイナーおらんのんかい!

例えばスキルを全て対にする…こう考えてみよう。
ダメージを上げる系のスキルがあるなら、ダメージを下げる系のスキルを考える。
呪文ダメージを上げるスキルがあるなら、呪文ダメージを下げるスキルを考える。
攻撃を当てるスキルがあるなら、攻撃をかわすスキルを考える。
全部対にする…そうしてそれぞれの呼応を考える…そういうのがバランスなんじゃねーの?
特定の構成に収斂させたく無いなら、単純に戦士が必要とするスキルを8つ作っちゃえば良いんだ。そうする事で「全てに習熟できない」と言うジレンマを抱えさせ、個体差を生み出す事が出来るだろう。(タクを削って騎士道入れるとか、そういう世界になると思う)

マジでまず「どういう状態が望ましいか」と言う絵図描いて、その絵図にハマるシステム考えようよ…こんんなんやってるなら個別の仮設定作ってTC上げるなんて無駄以外の何物でも無い気がするぞ。
それは個別システム実装のテストなのかね? それともバランスがどうなっているかを確かめるテストなのかね?

マジで今までの「個別変更案」全て白紙撤回する時期だと思う。

タクやんへ

正直、自分の意見がきちんとMrTactとか開発陣に通ってるかまるで判らない。前にも書いたが今少々仕事が忙しく時間が取れない。故にUOSSにこげな長文を英文に翻訳して投稿する余裕は無い。(はじうおとかそっち方面にできたらリソースを割きたいと思ってる) EAJとかの人が真面目にユーザーサイドの情報をEAに伝達している事を祈ろう。

さて、タクやんとかウィルキィがUOSSで「ユーザーが我々の考えている事を理解してくれない」と愚痴っている。
あえて言おう。

当たり前だバカモン。

何でユーザーが理解できないかを彼らは正しく把握していない。正直私も今の修正案の全体像が判らん。
数式や表は沢山出ている…なのに何故理解できないか?
その数値や数式やデータからは「世界」が読み取れないのだ。
グランドデザインを提示しないからその数式が適切か、そのデータはイケてるか判断できないのだ。

一例を挙げよう。
D&DではドラゴンのブレスはそのドラゴンのHPに等しいダメージを与える。つまり8HD程度の体力(HP)を持つドラゴンは最初のブレスの一撃でLV8ぐらいまでの戦士を即死させ得る戦力を持つのだ。
8LVと言えばネームレベルまでもう少しと言う…D&Dの中では中堅よりちょっと上のクラスの戦士である。
それを一撃で殺す…これがドラゴンのトンでもなさを如実に表す指標になる。

さて、MrTactデザインだが…彼はいまだ「予想される数値範囲」や「データ」を提示しているが、世界観を提示していない。もしここで「各属性抵抗値は40前後が基本となる」と言うデータを与えたなら、彼は次にこの様な話をするべきだと思うのだ。

「オーガロードの殴りダメージは現状の100P前後から70P前後まで減少させる。結果、一般的な冒険者は42P程度のダメージを受けるだろう。それはステータススクロールを適用しない戦士(Str.Dex.Int.がそれぞれ100/100/25程度を想定)の体力のおおよそ1/4を奪い取るだろう。今のOLよりも若干倒しやすくなるかもしれない。状況に応じて多少強さの調整を行うが、大体これぐらいのラインを想定している…最高に強力なアーマーを持つ戦士であればオーガロードの一撃を21P程度に軽減してしまうだろうが、その結果は彼の攻撃力の低下と言う形で現れるようにしたい。この場合、一般的な戦士が20回叩いて敵を倒す所を30回殴る…この程度のバランスで良いだろうか? 皆の意見を聞きたい」

「ドラゴン類のブレスダメージは最大値を150Pに制限する。一般的冒険者は90P近いダメージを蒙る事になるだろう…これはおおよそ彼の体力の3/5を奪い取る凶悪な攻撃になる。もちろんドラゴンは魔法も使うだろう。魔法連射AIは是正されるが、それでもドラゴンの魔法は一回のキャストで60P前後のダメージを叩き出す。先の冒険者であれば36P前後のダメージ。少しでも気を抜けば冒険者はたちまちドラゴンの前に死体を晒す事になる。古代竜等は魔法AIの強化と魔法スキル自身の強化で普通のドラゴン等との差別化を図る。恐らく古代竜は頻繁にメテオスォーム等の呪文を使用するだろう。皆で寄ってたかって古代竜に張り付き、彼を叩き続けるならメテオスォームのいい餌食になるだろう…遠巻きに襲い掛かる敵にはアースクエイク等を用いるかもしれない。そこで君たちはドラゴンとの戦い用にFRの高い装備を探すと思う…武器学などを入れてタンクになればドラゴンのブレスも45P程度に軽減できるだろうが、ドラゴンは爪の一撃も強力だ! FRばかりに気をとられてその他の抵抗を犠牲にすれば、ドラゴンの爪かドラゴンの呪文で丸焼けになってしまうかもしれない。そしてここが重要だが…ドラゴンは回復力が大きい。タンク戦士のチマチマした攻撃では恐らく彼の体力を半分以下にする事はできないだろう。その様に調整するつもりである。ドラゴン類は「気を抜けば即死させられる」モンスターとして再定義したい。多くのPCがドラゴンを殺すためにFRの高い装備を求めるだろうが…魔法の強化で彼らの野望を打ち破ってやりたいね! これらの設定がすんだ後、皆もTCでドラゴンを叩いて欲しい。こちらの目標は3日間、古代竜が殺されない事だ。弱いドラゴンが欲しかったらダスタードには近付かないことだね!」

「今度の週末にPvPの調整を行いたい。こちらは「寝てないセラド」と「MrTact」、そして数人のテストエンジニアでチームを組む。装備は我々が予想する最高ランクの組み合わせだ。我こそは! と思うPvPerは是非ともロング前に集まって欲しい。Pitでも圏外戦でも自由に申し込んでくれ!TCにはAFやTAF MAFなどできる限りの装備を用意しておこう。君の考える最高の装備構成で我々に挑んでみて欲しい。我々を皆殺しにできるなら…諸君は今回の修正後の世界でも栄冠をつかみ続けることができるだろう…酷い殺され方をしなければいいのだが…おっと、そこで私たちを殺したプレイヤーには、僕らのキャラクターの首を贈る予定だ。トロフィー以外の何物でもないけどね!」

まぁ、こんな感じで実例挙げないとダメなんでねぇかな? 数式だけじゃ「修正後のソーサリア」が見えてこないわけですよ実際! (そして…どういう世界か判らないという事は、新規参入者にとってとてつもなく大きな弊害になるだろう!)

あとね、ドラゴンの強化やるなら絶対に考えた方がいい修正が一つ…それは、ドラゴンブレスの破壊力定義である。今のドラゴンブレスはD&Dからの由緒正しき「ドラゴンのHPとブレスダメージが正比例する」デザインなんだけど、これはD&Dの様にドラゴンがとんでもなく賢い場合に最適な方式で、バカなAIには余り適切ではないと思う。(D&Dにおいて、冒険者はドラゴンを「出し抜く」事無しにこの凶悪なモンスターを倒すことができない…というか倒すのが困難になる)
どうせバカなんだし…食らったダメージの総量に比例してダメージ上がるようにしたらどうだろう?
PCはドラゴンの残りHPをつぶさに観察し…最後に一気に畳み掛けるような攻撃を仕掛けねばならない。こうするとドラゴンがヒールを唱えるタイミングや残りHPの見当違いで冒険者側は一気に大ピンチに陥る可能性が出てくる。少なくとも今の状態より「倒しにくくなる」と思うのだが。

日曜日, 2月 19, 2006

Pub40論争…その3

さてと。
長々Pub40に関係する話を書いてきたが、今回で一回話はまとまる…はずだ。

前回の話では「結局真のソーサリアなんてギャリ男にしか見えるもんじゃねーンだよ」と小池御大風にまとめ、更に突き抜けて「じゃけん、真のソーサリアなんて誰にもわかんね」となった訳だが…
んでは、我々はもう二度とソーサリアがユートピアになる事を諦めねばいかんのだろうか?

ここで申し上げたい。
真のソーサリアでなくても良いじゃんかと。

何で真のソーサリアでならねばならんのか? それはギャリ男の私的なものであり、我々の物ではない。そんなもん別にどーでも良いじゃねーかと。我々は我々のソーサリアを作れば良いだけじゃね?
幸いな事に…UOと言うゲームは何故かユーザーの声を大事にするゲームである。そんな事は無い、俺の声は全然反映されて無いとお嘆きの方もあろうが、そりゃ「入れても面白くなさげなプラン」は反映されんわな。何でも反映されるわけじゃあない。
ただ、多くの人が声をあげて「こうなって欲しい」と思うアイデア/要望に関してはかなり迅速に反映される。最低限デザイナー連中の考慮の対象にはなる。結局まだまだ良い感じで実装されてないが、一時期日本公式BBSで食の色々な改善が求められた後、ML以降に空腹度の改定案が出てきたり、或いはエルフ料理が出てきたのは記憶に新しい。また、開発者とのチャットで「日本から料理のアイデアが色々出ている」とコメントされた事もあった。彼ら(EA/EAJ)はしっかり仕事をしていると思う。
そのせいでソーサリアって世界はイマイチ統一感に欠ける世界になうと言うマイナス面もあるにはあるが、逆に言えば「多数派工作」に成功したら意見が通るって事で…こりゃーすげーなと思う訳ですよ。他のゲームじゃなかなかそうは行かないぜ?

UOの方向性を決定付けるのは、ギャリ男でも無ければ特定のユーザーでもない。
総体としての「ソーサリア住民」の声、或いは思いであろう。若しくは「今のソーサリアを愛する人々の声」と言っても良い。

RPGのワールドなんてもんは「最初期には」デザイナーの物だが、それは時を経る事によって「ユーザーの物」になっていく。逆に言えばゲームのワールドなんて物はプレイヤーの行動によって色々な意味で「変わっていく」物なのだ。それはRPGのキャラとか言う物が程度の差はあれ「ワールドに干渉しなければ生きていけない」存在である事に起因する。
例えばある特定のアイテムを購入したとしよう。その世界でのそのアイテムの総量は限られているので、購入した瞬間、市場に出回るそのアイテムの価値は若干上がるであろう。NPC販売物だとしても、最近のUOでは大量に買い付けした場合、市場価格の変動となって多少の変化を生み出す。
ちょっと前にプレイヤーが非公式ながら遊んでた物に「人狼」があるが…何でか知らんがいきなり公式サポートゲームになってしまった。(恐らく、大量にそういう遊びをしているユーザーが居る場合、諸般の権利問題で揉め事が起こる可能性があったからでは無いかと愚考するのだが…)
公式サポートになるってのもある一つの変化だし、実際には行われなかったもう一つの変化…それは色々権利的にまずいのでUO内でそれやるの禁止になる…これも変化には違いないだろう。
色々な意味で「そこに生きる人々の決断が多方面に影響する」のがソーサリアなのである。
それは時にギャリ男が夢想した世界ではないかも知れないし、ある場合ではマイナーなグループが志向するソーサリアではないかもしれない。

それでいーじゃねーかと思う。
私は…少なくとも私は「他人のお仕着せ」で満足したくは無い。俺もソーサリア住人の一人なのでこの世界に何らかの「変化」をもたらしたい。それ故、私は何か仕様の提案をする時に「こういうの楽しくね?」と問いかけ、賛同者を募る。そこで多数派工作が成功し、妥当性が考慮されていればいつかはソーサリアがそういう世界になると私は信じている。
前に「レアの「おいしいミートパイ」が食えない、食えない物は食い物ではない!」と主張してたら新しく追加された提督のラムだかは一瞬飲めない物になったが、その後きっちり消費できる物に変わった。
「Tにいる侵入ソレンの宝が実際の強さとバランスしてない」(丸っこいダニみたいな方がショボイ宝を出す時期があった)と言ったらそれは是正された。日本公式BBSで「SpMをスタミナ消費に!」とか主張するトピックが立った時、「別におかしかねーだろ。古伝武術なんて神秘思想と結構つながってるもんだし。それより「型」が欲しい型が!」と言ったらその後の拡張パッケージであるUOSEでは見事「型」が出てきた。マナ消費方向で。(しかもその時私は型とSpMを組み合わせて使う…なんて案まで出してたんだが、それは実装後に余りに強すぎるってんで制限される事になっている)
書写の改変して欲しいよ、なんか呪い付きの魔法書とか欲しいよ! と言ったら何故かプロパティー付きの魔法が作成できるようになった。(参考
皆が思い込んでいる以上に、色々な意見がソーサリアに反映されていると思うのだ。


大切な事は皆が「こうしたら面白いんじゃねーか」と言うアイデアを出す事、それを皆に周知して同意する人々を増やす事、そしてそういう方向性で「皆で楽しむ事」だと思う。
我々がDoomたのしぃーと言えばそういう方向性が強化されるだろう。
鍛冶屋で馬具作りたいとしつこくしつこく主張し、それに対する同意者がいて更にそれがUOを楽しい世界にするのであれば…それも考慮されるだろう。
牧羊楽しい楽しい楽しくて死ぬる! とか言ってれば牧羊にも日が当るだろうし、さらに楽しむ為に何かの提案をするならそれも考慮されるに違いない。


俺らの世界なのだ。俺らの意見が反映されない訳が無い。
確実にUOプレイヤーからの、現役UOプレイヤーからの声である事を証明する事、同じUOプレイヤー同士でそれが盛り上がっている事を証明する事…それが出来たら絶対にソーサリアは変わる!
すぐに反映されないこともある。だからしつこくしつこくやらねばいけない…それが苦痛だと言う人もいるだろうが、自分で自分の好みの世界にソーサリアを変えていこうと言う決意があれば、決してそれは困難なことじゃないと思う。
中には自分が楽しいと思っていても世間には中々浸透しない楽しみ方もあるだろう…それを伝えるにはまず自分が楽しみ、笑い声を上げて喜色をあらわにする事だ。楽しそうにしてなければ楽しみは伝わらんぞ。

そういう多数派工作が余り成されない状態で発案されたPub40
ぶっちゃけ対人戦楽しい楽しい楽しくて死ぬ! 初心者もベテランもみな来い! 遊ぼうぜ! なんて話はまず聞いた事が無い。楽しくする為にどうしたら良いかって話もまず聞かない(大抵PvPerはモンスター戦闘がつまらないからPvPに行ったとか言うしなぁ…いい所Pub15に戻せぐらいか? アイテム依存嫌いだと言う人の日記よりもDoomでAFゲットしてうはwwwおけwwwな人の日記見かける事が多いし…)
どーなるんじゃろ? そろそろその事前準備として「こうなるから面白い」とか「これをこうした方が面白い」とかのアイデア出ないと…ぬえのような物になるのでは無いか?
ただ期待するのでもなく、かと言って単純に否定するでもなく…建設的意見出ないと空中分解しそうで怖いんですが。

金曜日, 2月 17, 2006

Pub40論争…その2

さて、前回はPub40にまつわる話が何で加熱しすぎるかと言う部分について考えたんだが、今回はその原因である「ソーサリアらしさって何よ」って事を考えてみたい。

いきなり結論でまことに申し訳ないが、そのイデアは洞窟の中ではなくギャリ男の中にある。
その「真の姿」を見ることはギャリ男にしかできず、その姿を模する事はギャリ男にしかできない。ソーサリアらしさってのは究極のところ「ギャリ男らしさ」と同義であろう。そして彼の作るものがソーサリアの匂いを色濃く残すから…タビュラ・ラサみたいな「新しい世界」を構築するのに彼は手間取るし、タビュラ・ラサは強制的にUOとは似ても似つかないSF世界の話になったんじゃねーかと思う。

んで、各人「見たことも聞いたことも無い」真のソーサリアについて話を始める。

ある人は言う…俺はFのみ時代の真のソーサリアを知っている。だからあの頃がベストだと。
…んー。でもねー。全時代を通してソーサリアがソーサリアであった時期は無いんじゃね? もしもそれが真のソーサリアだって言うならその時点で開発止まってただろーねー。ほへーん。ふーん。
よくトラメルはフェルッカのコピーだとか言う話が出るけどもさ。
俺に言わせればフェルッカも、その分類が無かった時代のブリタニアも結局ギャリ男の頭の中にあった理想郷のデッドコピーでしかないと思うのね。だからその時代で踏みとどまるわけには行かないんじゃね?

ある人は言う…ソーサリアってのは渋い鎧とかHQ武器で戦う場所だったんだよと。
それも一理あるんだろうが、そもそも人間のアビリティーの最低値と最大値が10倍とかになるインフレゲームで何を言ってるのかと。そんなにリアル志向がいいならロールマスターMMORPGでも作ってもらったら? その目指す方向性はロールマスターMMORPGとかの方向性であってUOの方向性じゃないと思うのね。
# 一瞬RQでもと思ったが、クリムゾンバットの阿呆なデータ思い出してしまったのでやめとく。

まぁ、PvPだ盗みだなんだと言う人は多いと思うが似たような事の繰り返しになると思うのではしょる。

何がソーサリアなんじゃろ?
どういうのがソーサリアらしいと言うことなんだろう?

これは色々とゲームを見て回らないと把握できないと思う。色々見て、他のゲームに無いUO特有の何かがソーサリアの良さであり、ソーサリアらしさなんだと思う。
だから実際はUOばっかやってる人にはUOらしさって実際見えないのかもしれない。
幾つかのゲーム…特に韓国系やってた人には同意頂けると思うんだけど、UOって戦闘が基軸なのに何故かえれーのんびりしたスタイルが許容と言うか…大多数なシステムだと思う。もちろんLineageだってLineageIIだってのんびりやれるし観光とかもできる(LineIIの山登りは中々面白かった…あの形式で火山とか作ってくれるならマジで山登りだけしに行って見たい)
まぁ、大体はLvゲーなのであくせくレベル上げしなきゃいけないのだ。
それに比べるとUOは昔っからステータス/スキルの最上位に達するのが速い。パワスクとか入れるの考えてもLineageのLv45+でZel/Dai Full(これが城攻めキャラの基本と言えなくもない)より楽だと思う。デスナイト様まで視野に入れるならAF含めた装備揃えるよりも面倒だろう。
多くのUOerが思うより、他のゲームは忙しい。
Doomだなんだと言われ続けてるUOだけど、それでも尚のんびり気質はあると思うのね。PvMだけ見たらUOは恐ろしく「短期で作成完了」なゲームになっており、その為にプレイヤースキルとか余計な物(戦闘のバランスを重視するなら、正直プレイヤースキルなんてものはバランス調整の邪魔以外の何物でもない)まで出てくる始末。
狩りゲーと同じ様にUOを考えると、恐らくはUOってものごっつつまらないシステムであると思う。
しかし一度足を止めてゆっくり風景を見渡せば、これほどまでにのんびりできる世界はないと気が付くだろう。それが良いところなんじゃねーかな?

で、強制まったり空間を作成する為に、装備格差とかを弱めて極める道も残すけど余り効果が無いシステムをPub40は志向しているのだが…ここに問題がある。


タクやんは抵抗40前後で色々バランスさせるつもりなんだろうけど、日本のど根性PvPerや廃の方々は恐らくそれより上のレベルで色々な物をバランスさせると思う。
これはかなりマジで考えた所なんだが…最終的に50-55程度の装甲と火力特化したメイジのグループが斉射(SK)して逃げる形式のPvPが相変わらずメインになると思うのね。そしてこれはかなり確実な線だが…最終的にPvPerはクソタクとかサンソード以上のクソディレクターだとか好き勝手な事を抜かすだろう。いやマジでどんな改変だろうともそれが大きな改変であればあるほど連中はDamnと言うと思うのだ。正直Pub15とかのシャード作っても文句垂れると思うよ(苦笑)


さっきも挙げたけど、UOの面白さってそこに無いと思うんだ。個人的には全時代を通してPvPが遊びの(つまり楽しみの)メインであった時期は無いし、それが多数派を占めた時期は無いと信じる。だってそれがメインの楽しみだったなら、単純に多数決で「そういう世界に進化した」とだろう。
その少数派に楽しみを返してあげたい…それがMrTactプランの根源的な部分であり、副次的にインフレが加速するPvMを適正な値に戻す…これがPub40の狙いだと思うんだが、繰り返し述べるようにPvPerは実際の所何やっても文句垂れる。だから最初期の狙いは確実に達成されないと思う。
そもそも大枠でPvPerと囲ってるけど、その中には制限された装備で頑張るNQ Duelistも居ればHQでスキル制限とか何でもありとか鉱山PK専門とか色々あるわけよ。そのどこにフォーカスするかで実はゲームデザインそのものが変わってくる。全PvPerにウケるPvP改善策は無いと見た。

そういう「何やっても文句垂れる連中」を黙らせる事が出来るのは、強権発動できるギャリ男しかいない。何故なら多くの人が「ソーサリアはギャリ男の物である」と考えてるからだ。彼のデザインに対して真のソーサリアは…等と主張してもダメなのね。


これを回避するには…ギャリ男以外の人間が作った「ソーサリア並みかそれ以上の新しい世界」を作成し、UOの後継にするしかない。そして私が知る限りそんな大事業をやれるのはピーター・モリニューとかガイギャックスとか親愛なるグレッグ・スタフォード、或いはクリスタッてアレクラストで尚且つロードスな水野ぐらいしか居ない…つまりはソーサリアの放棄である。



さぁ、なんか雲行き怪しくなってきたが安心して欲しい。ソーサリアを放棄する必要はない。
次回はその「悲観しないで良い理由」を書いてみたい。

ご紹介

まぁ、なんつーか。
盛り上がるには良いネタ見つけるのも重要だと思うし、人と人を繋ぐってのも重要だと思うしなっ!

ニコラスと言う人がいる。ブログはこの辺
そこでものごっつ感動してしまったのだ。
いや文章もステキなんだが(日記見れ)…注目してしまったのはここだぁ!

かなり意味不明であろう。
何のこっちゃであろう。
VIAになってしまったCyrixの息吹をこんな所で見かけるとはっ!
私は昔、Cyrix好きな人間だったのだ。同業で結構仲良かった元M○Iのサ○トー氏はなんと各種のコネ使ってCyrixのエンジニアサンプルCPUなんぞを手に入れていて私に大層自慢した物である。(実は6x86Lとかよー使ってたんだ…俺) その頃から変な趣味持って変な連中とつるんでたのである。MIIマシンは私がこの業界入って最初に「自分のマシン」として愛用した物だったのさ!
その愛はAthlonとかAMD厨房とは比較にならん…俺、一時期最初期出荷のいっちゃん高いCyrix CPUを自分で「ご祝儀だ」って買い続けたんだよなぁ。連中がすぐオーバークロックだ最安値だと騒ぐ中、私はひたすら正規のクロックでご祝儀を出し続けた! (C3はステッピング変わるごとに買った!)
隙を見ては雑誌に記事書いた! なんつーかもう必死!
実はC3って全然Cyrix関係ないんだけどね。内部技術は殆ど別系統の設計だし。

しかし、それがCyrixの成れの果てなら最後まで応援してやろう!
頑張れC3! 最後の血脈の意地を見せろ!

そんな事でむかーし私、某所にスレッド立てました。Cyrix友の会から派生したC3友の会!
時代はなんか今のUOと同じく「パワーは力(当たり前)」時代。それでも必死にやったさ! 全部VIAでマシン作ってDVD再生とかやったさ! 静かなのが良いよねって煽ったさ! このスレッドが盛り上がったらVIAのC3関係マーケティングやってる人にスレッド紹介するって言ったさ! (実際紹介した)
いつの間にかそれも一つの潮流になった。その当時の熱い気持ちが一瞬で蘇ってきた。


そう、流れは変えられなくてもそこに小川を作ることは出来たんじゃい!
PentiumIIだIIIだAthlonだと世が猛り狂う中、C3は一つの流れを作り得たじゃないか!

あの時のかなり絶望的な状況に比べたらUOの効率云々なんて甘い甘い!
大丈夫だ! 遊び方を提示し、一つの価値観を皆に見せつけ、がなり立ててりゃ世間も動く!
精一杯楽しんで見せるこった!
そこの君、今無理臭って思ったべ?
C3なんかも最初期は設計思想がカスだって言われてこんなに息の長い商品になるとは思われてなかったんだぜ! 今のUOで言ったら「牧羊マニアを純戦士マニア並みの人口に引き上げる」のと同じくらい無理無茶無謀の世界だったんだ!


お?し、元気出て来たっ!



そんな決意を新たにする私。元気をくれたのはC3ロゴ。
でも、俺のマシンはXeon Dualの化け物系でパワーサプライはDeltaの550W EPS-12V(非常に煩い)
残念ながらエコではない(涙)

木曜日, 2月 16, 2006

Pub40論争…その1

なんか悟っちまった。何でこげに論争が巻き起こるのか。
そして恐らくはMrTactも自分で問題の根幹を理解してないんだな。

今度Pub40で大改編すんぞーと言う号令がMrTactから出ている。それに対してはたで見ている限りはかなーり面白い論争が発生しているんだが…そもそも「何で論争になるのか」と言う点から考えて見よう。


要はね、UOの「あるべき姿」をみんな同一だと思いこんでるのが混乱の元なのよ。
対数だとか極めらんないようにシステム変えるってのは…詰まるところ「皆が楽しめるソーサリア」を作り出す手段である。それは決して最終目標ではない。
で、今はその手段を各人勝手に論じている訳なんだが…極言すれば、その目指す方向性が定まっていない事が問題なのね。ある人はAと言う状態が最高だと思うので、ソーサリアをAにするにはどうしたら良いかと考える。それに対して他の人はG当たりがいいんじゃねと思っていて、その観点からある人の意見に懐疑的になり、もう一人の別の人はZ辺り目指してるんで「それはUOを滅ぼすアイデアだ!」とか言う訳だ。
冷静になって考えれば当然の話だよなぁ。

意外といえば意外だが、MrTactは全員が「自分の考えてるソーサリア案」に賛成してくれるだろう事を予期して、しかもそれは自明だと思ってんじゃねーの?
そんな状態で方法論議論しても定まらんよなぁ…うむ。

ゲームのシステムデザインと言うのは、結局の所「その世界はどんな世界か」を定義付ける。
例えば今のAoS改変加え続けシステムは「ドラゴンとかは割とザコで、弓使いの3発程度の攻撃でおっ死ぬ事がある」と言う世界観を提示している。また或いは戦士同士のPvPで決着が付かない…HiDexと包帯のせいで…と言うのは「熟練の戦士同士の戦いは容易に決着の付かない戦闘になる」と言う世界観を示すだろうし、AFダクダク魔法使いのSK戦術を見れば「真に恐ろしいのは魔法使いの集団」である事を印象付ける。こう言っちゃ身も蓋も無いが…つまり今のUOってのはそういう世界なのだ。
これを何とかしたいと思うなら、まず「どんな世界観がソーサリアらしいのか」を明示しなければいけないのね。そこで多くの同意を取り付けてからでないと、方法論を吟味する事が出来ないのである。逆ではいかんのだ。目的地がわからないのに時速300kmでハイウェイかっ飛ばす事を考えてはいけないのである。

で、結局どういうのが良いのよ? と言うエクスキューズを出した時に、ある者はPub15にすりゃいいんだよと言い、ある者はAoS末期がマシだったと言い、ある人物は羊の毛が刈れれば良いと言う。それぞれ勝手な方向を向いてんだもの…話がまとまる道理が無い。


そういう観点からMrTact案を見てみよう…ぶっちゃけ、そっから今ひとつ「世界観」が見えてこないのである。
私はこのまま行くと結局開発側の見通しの甘さと日本辺りのPvPerのド根性が再び「ありえない」状況を構築すると思う。多分出力されるのはヌエの様な得体の知れない何かだろう。
こう言わねばならないのだ…

「3人以上の同数のメイジグループと戦士グループが存在した場合、メイジが集中砲火に長けていれば間違いなくメイジGが勝利する。何故なら戦士は攻撃を集中させる事が出来ないからだ。もしもこの戦士Gが皆全てレジストマジックGMであり、おおよそ3割の魔法を弾き返すなら…5割の勝率を勝ち取るだろう。ここに武士技能とパーリング技能が加わっていた場合、10中89は戦士の勝ちになる…しかしその戦士Gはまた別の武器学タクアナ戦士の集団と戦えば惨敗する…火力が足りないのだ。また或いは普通の戦士でもメイジが油断して単騎で居る場合には勝利の可能性がある。忍び寄り、毒を入れ、高速攻撃可能武器で魔法を使わせえる隙を与えなければ良い。逆に言えばメイジは単騎で活動するべきではない人々と言える…だからメイジ評議会とかあるんだね」

こんな方向性を打ち出せれば議論は空転しないだろう。あとは「手段」が目標達成に対して有効か否かを論じ、また或いは誰かがもっと冴えたやり方を提示すれば良いだけの事。こうなった時初めて議論が前向きになるんじゃねーかな?
ただこれもかなり夢幻の世界であろう…恐らくこの世に「大多数が納得するソーサリアの姿」は存在し得ない。唯一それを語って許されるのはギャリ男だけなんだもん。(ギャリ男が「ソーサリアはこーなんだ! 俺はそういう風にデザインしたんだ!」と言う開き直りは、ジョーカー的切り札なのである)
考えても見ろ…魔法使い倒したければ魔法習得すりゃいいやん(ギャリ男はこんな発言したらしい)…これ、その他のスタッフ(例えばMrTactとか)が言ったら非難轟々だろうよ。魔法使い優遇パッチだとか、戦士殺しパッチだとかもー世界中のプレイヤーがブーブー言うだろうな。


皆、自分の思い描く「理想のソーサリア」があるだろう。
その「理想」が全てを台無しにする。

MrTactは現状を「まだ叩き台だ」と言ってるらしいが、私に言わせれば実際の所「叩き台」ですらない。つーか叩き台を出す前に叩く捧の吟味してんだから。このお茶目さんめ! (苦笑)


多分続く

月曜日, 2月 13, 2006

MrTact案に思ふ

この間、今後のUOの方向性を決定するであろうMrTact試案が公表された。
例の対数的上昇とかのアイデアを盛り込み、「最強の状態」を安易に作成できなくする為に考案されたこのアイデアは一体今後のUOにどの様な影響を及ぼすであろうか?

予測1 防具類はとんでもないアイテム依存傾向になる。
試案を見る限りでは武器学(それは武器学と違うんじゃねーかとも思うが…)を持たねば現在のAll 70装備が大体抵抗値37平均ぐらいに落ち着くなんて予測を立てているのだが…この「現在の抵抗値にして37近辺」と言うのは中々いいバランス感覚だと思う。
UO(と言うかAoSシステム)は全抵抗70とかにしちゃうと少しバランスが悪くなる。私の見る限りでは突出しても50-60前後、普通に40未満の数値が適切な範囲だと思っている。(4割のダメージを無効化するってそれはとても凄い事の筈なのだが)
しかし…多くの特化職種(PvPerとかネクパラとか)は武器学を入れるスキル的な余裕が無い…そうなると無理してでも対数的であっても防具を調えて充分な抵抗を用意するだろう。上手く組み合わせれば今の防具は総抵抗60前後の鎧でAll 70を達成可能だ。故に抵抗値は大体この程度でそこに加わる補強系プロパティー(マナ等の回復やスタミナアップ等)が重要になっている。
しかしもしもMrTact案がそのまま通るなら、抵抗は高ければ高いほど素晴らしく、そこに補強プロパティーが付けば付くほど素晴らしい…なんて事になるだろう。結果として今以上に「良い防具の市場価値」の上限が引き上げられる。と言う事は、鍛冶屋は少し前と同じくバルクくじ引きに狂奔し、高価なルニックで博打を仕掛ける事になるか、Doomやその他の「良い戦利品をGetできる狩場」に押しかけると思う。
大体そもそもスキルで補えない場合は装備で補うと言う傾向が生まれたAoS以降、装備偏重になって面白くないとか、スキルが蔑ろにされて困るってみんな言ってるのに…何故にスキルを防具で代替できる様に設計するんじゃろか? こだわりで武器学入れてた鍛冶屋も「それは抵抗の上限とか閾値を引き上げる役割をする」なんて言われたら大しょんぼりだろう。彼らはタンクになりたくて武器学入れてた訳じゃないと思うんだが。

予測2 PvPは思ったより盛り上がらない。
最初期はどうか判らんが…彼らはすぐに「より良い武器防具仕入れないとまともに戦っていけない」と言う事に気が付き、AoS導入初期の様にハムスターごっこし始めるだろう。今まで以上の高級装備が求められるならば、彼らは嬉々として(?)戦利品集めに狂奔する。今までの傾向見ていて顕著なんだが、彼らは基本的に「自分が満足できる状態になるまで」戦場に出ない。そうしてMrTactが40前後の抵抗値でバランスするだろうと考えている抵抗値その他を根性とかその辺で大幅に引き上げ、自分たちの戦場の「しきい」を引き上げてしまう。そんな事しておいて「改変のおかげで戦場の敷居が上がった。気楽にPvPできなくなった」と訳の分からないことを言う。それに今後グリッドマップ等を用いたスキル上げができなくなるので…スキルの組み換えは異常に困難になるかもしれない。これもPvP愛好家には頭の痛い問題になるのではないか?
まぁ、何やっても彼らは文句垂れるんですけどね。

予測3 PvMは難易度がかなり変化する。
抵抗値が大体40前後でバランスすると言う事は…基本的に食らうダメージが倍になると言う事だ。多分モンスターの与ダメージはざっと考えて半減させちゃうと思うのだけれども…これは実のところ余り良い方法ではない。確かに今全抵抗が70近い連中にとっては上記の方法でバランスできるんだけど、総抵抗が40そこそこだったりする連中には結局食らうダメージが半減するだけの結果しかもたらさない訳で。
下手に弄ると多分戦闘キャラ成長中の全期間を通じてモンスターとの戦闘難易度は低下する事になるだろう。どーもMrTact案は上の方の修正ばかり考えてて下の方を余り考慮して無いように感じるのだが…
これもまた予想だが、上の方に注意してバランスを考え、そして気がついたら下の方のバランスがぐちゃぐちゃになってるのを見て場当たり的な修正加えて…どんどん状況が悪化する例の病が再発するんじゃないかと。その辺バランスしようとすると下位のモンスターは基本修正の後に強化して、上のモンスターは基本修正そのまま…という事になるのだが、それやると結果としてモンスターの強さの幅が無くなっちゃうのね。層が薄くなる。
本当は全モンスター抽出して全てに適当な(いい加減って意味じゃなくて適切な)修正を施す必要があるのだが、数が多いから一括で何かツール使った変換かけるんじゃないかなぁ…今のモンスターデータってAoSルール用にモディファイされてるのだから、戦闘システム全般をドカンと入れ替えるなら全部データ作り直すぐらいの根性見せないとバランスしないぞ。(彼らがやろうとしているのはD&DのキャラをSword Worldにコンバートしようとか言ってるのと同じであり、D&DのモンスターをそのままSWルール用にコンバートできる算式なんてくそ面倒なだけで実効的じゃないと思う)
この辺はかなり危惧してる…
戦闘ルールが全般的に入れ替わるのは構わんのだが、その結果モンスターのデータがぐちゃぐちゃになると戦技研を全面的に書き直さなきゃいけないのよ。凄く面倒だからやめて欲しいなり(かなり本音)

予測4 後世の評価
どうもこの辺の修正をPubレベルでやろうって思ってるらしいが…まず、逐次的な修正は混乱を呼ぶだけだからやめとけと言いたい。今回の改変はもしやるならAoS同様新パッケージで一気に変更すべき内容だと思う。つぎはぎだらけに成るからマジでその辺よくよく考えて欲しい。私の心の師匠であるマキャベリもこう言っている…何かを根本的に変えるなら、一気に仕掛けるべきであると。
逐次修正はその度に苦情が出る。結果として長い期間恨まれる以上の結果を残さない。正直に申し上げて…何やったって恨まれるのだ。それだったら恨みを最小限度に納める工夫をしなければMrTactの名はSunSwordと同列になるだけの話。かなり意欲的で色々と考えているようだからこそ申し上げたい…逐次修正はやめておけと、きちんと「新しいシステムの骨組み」を完成させてテストシャードを立ち上げて「実装するべき項目をあらかた含んだ形で実行に移せ」と。本当であれば今回の改変でタイトルもUO2にしちまったらどうかと思うが…それだと上層部の承認降りないんだろうなぁ…でも敢えて言う。UOであり続ける限りシステム良くならんぞ。基本方針と全体的なバランスを考えた上で「新しいゲーム」作った方が絶対に良いって! そろそろ脱皮するべき時期だ!

俺的なインプレッション
武器学も戦闘関連スキルになっちまったかぁ…このまま行くと本当に「UOは何でも戦闘に関連付けるゲーム」とか揶揄されかねないんじゃないかなぁ…
そろそろだな、ウォーモンガーじゃないデザイナーが欲しいぞ。確かにUOで致命的に多いクレームは戦闘関連の奴だろうけど、逆に言うと今のUO系システムじゃどんなに頑張っても最新のエンジン積んだ戦闘ゲームに勝てないっつーの。軍人将棋には軍人将棋の良さがあるのだけれども、軍人将棋を何とかしてDoomやHALO2に仕立て上げようっていったってそりゃ無理だべ。確実に軍人将棋の良さが失われ、DoomやHALO2の良さも手に入れられない愚作になるだけじゃねーの?
デザイナー諸氏に問いたい。UOのシステムちょこまか弄ったらHALOとかみたいにPvP世界大会とか開いてスポンサー付いてTV中継とかされるまで盛り上がると思うか? 私は絶対に無理だと思う。UOの戦闘ルール、UOのシステムであり続ける限り…UOの戦闘は町内会の子供相撲のレベルを脱しないと思うんだよね。ずばり言うと第三者が見てて面白いもんじゃないんだもんよ。
これはシステムの根幹部分に関わる重大な欠点であり、UOという殻を捨てる以外に解消法は無いと思っている。色々人員配置したりしてるけど…そろそろ踏ん切りつける時期だと思うんだが、どうでしょうEAの上層部の人!

木曜日, 2月 09, 2006

生産系スキルに関するアイデアノート(断章)

まるで纏まってません。
おまけに今のUOシステムと全然関係ないですな。はっはっは(汗)

今のUOシステムだと裁縫って「最終的に出来上がる品物の難易度」つーか「作りづらさレベル」があって、スキルがそれを補完するというか…要は個々の製品に仕上げる難易度があるだけですな。

んで思ったんだけど…裁縫にも返し縫とかチェーンステッチだのクロスステッチだの色々ありますわな。縫い方の種類や技法に関してはミシンとかのカタログ見たり家庭科の教科書見れば出てると思うんですが…スキル上がってこれらの技法を習得するって方式はどうだろう?
実際にそんなに技術があるかどうか疑わしいけど、10個の基本技術(スキル値10毎に1個習得)と6個ぐらいの拡張技術(スキルが110と120になった時に1個づつ選択できる…全部を習得する事はできない!)を裁縫師に習得させ、その習得技術によって生産できるものが異なるとしたら…?
今、何気なしに裁縫スキル育成してて思うのは、結局育っちまった裁縫師って無個性になりませんか…みたいな点。それもその筈、基本的に裁縫と言うスキルには今現在「生産難易度とスキル値」しかデータが与えられておらず、スキル値のみで判定しちまうもんだから個性が出ようが無い訳で。中には組み合わせの妙とか色合いとかに個性を見出す人もいるだろうけど、それってキャラの個性/特徴じゃなくて使用しているプレイヤーの個性でして。裁縫師のアビリティーに「つぎ当て」とか「革を使った装飾」、或いは「織物特化」(布を作成する時に柄物の布を作成できるようになる)なんてのがあると、同じ裁縫師でも革職人とか、修繕屋さんとか、色つき革を用いた強化のみに特化した裁縫師とか…色々パターンが出来ると思うんですよ。
鎧なども最近女性用とか男性用とか分けるみたいな案があるようだし(絵柄だけだと思うが)、それならこのアイデアを拡張して鍛冶屋にも色々な技術を与えてみてはどうかと。
プレート系の鎧の作成に習熟するとか、チェイン系、リング系の鎧に特化するとか。或いは鎧を仕立て直して女性専用/男性専用にするとか、エルフ鎧などを人間用に仕立て直す技術とか(おっと、これは大工や裁縫師用かね?)
軽い鎧を作成する技術(必要筋力を下げるアビリティー)なんかも鉄系鎧では重要になるかもしれない。それらの技術の組み合わせで特徴を出すと。(勿論武器の「刃を鋭くする」とか「丈夫にする」等の技術があってもいい)また、ある種の生産物は特定のアビリティーを持ってないと生産確率が下がるとか、生産できないなんて事があってもいい。
細かな細工を施したエルフ家具とかは彫刻などのアビリティー持ってないと生産できないとかね。また、今後追加する生産製品にそれらを組み込んでも面白いのではないか?(日本風建築物の装飾要素として透かし彫りした木の板を鴨居の上に置けるようにするとかさ、門扉をすっげー彫刻入りの扉に交換可能にするとか…嗚呼! 夢広がる生産の世界よ!)
基本アイデアは戦士のSpM(スキル値70/90になったらそれぞれ一種のSpMが使用可能になる)なんだけど、生産系もそういう風にして技術習得やらせっと良いんじゃねーかなー。
また、大工なんかは色々工具があるのに何使っても結果は同じってひっじょーにつまらない仕様になっているのだけれども、使用する道具の変更で各種技術に多少の(気持ち程度の)補正がかかってもいいと思う。例えばある種の彫刻を施した家具の生産にはスキル値が80必要だとしよう。スキル値100で生産の可能性は40%程度だろうか? そこに彫刻のスキルがあると生産の可能性は+20% さらに生産の際にノミ使ってたら+10 そのノミがHQ品だったらさらに+10とか。

今現在、私が疑問に思うのは…要するに伝説の鍛冶屋、裁縫屋じゃないとダメだみたいな風潮。
これはどうかと思う訳で。
むしろ技術は伝説級じゃないけど俺はこれだけは得意よと、そういうこだわりを職人に持たせてもいーんじゃねーのと。(勿論Fullerenはチェインメイル生産に特化させ、刃物の研ぎなおしとか「鎧の軽量化」や「仕立て直し」技術を習得させる。もともと生産要員と言うよりも武器防具の修繕やるキャラだし)
そしてこれらの技術を導入すると、こんな事もできる。UO世界…ソーサリアのプレートメイルって本当に初期のプレートメイルなんだけど、軽量化と装飾の技術を持ち、さらにプレートメイル特化技術を持つ職人なら豪華絢爛で強度も高く、さらに軽量な「ゴシックメイル」等の後期のプレートメイル作れるてのはどうだ? よく西洋のお城などで飾られている豪華な鎧…あれだ。実際あの表面装飾は起伏をつける事によって強度を増し、同じ強度で軽量化することを目標の一つにしている。あの飾りは伊達じゃないのだ。
この前現実世界でチェインメイルを購入したんだが、このチェインメイルもチェインの直径が細かいのと大きいので値段が異なっていた。実際径が細かいと同じ太さの針金使ってる限り結構な重さとなり、強度も増すっぽい。(要するに隙間が減る訳で…) 見てくれもですな、径が太い鎧の方は下に着ている物の柄が透けて見え、密度の高い径の細かいのは(少なくとも、遠目では)透けて見えない。こういうのを再現できたらかなりかっちょええんじゃないかと。高潔なる騎士の為に荘厳な装飾施したプレートメイルを作成する鍛冶屋になってみたくないですか?!生産はからっきしだけど、装備の修繕に特化した鍛冶屋さんになってみたい人は居ませんか?あらゆるバシネットに髭を模した彫刻入れる「バシネット伯爵専門店」なんかがあっても嬉しい。それとは別に実用一点張りの店があってもいい。新品の彩り豊かな服を売る店、ユニクロみたいに単色だけど多くの色数の服を商う店、洋服のほつれや痛みを修繕する店、何でもかんでも革の装飾つけちゃうパンクな店…こういう「実際の戦闘には殆ど影響しないであろうおしゃれを売る店」やってみたくね? (何? 色合いがおかしかろうと何だろうとローブで隠すから平気だって? そんな野暮天に売るもんはない!)見てくれとか、そういう部分に注目させたい。現在武器防具の価値観とはすなわち実用性部分だけになっている。そりゃ多少「こだわりを持って」プレートメイルに身を包む連中やチェインばっかり愛用している人間も居るが…こういうこだわりの部分を大切にする心を育むシステムが欲しいなと。実用性の部分をいじるとまたぞろバランスがどーだとかPvPがどーのとか言う事にもなるだろうし…見てくれ中心にデータ弄ればそういう問題は回避できる。

水曜日, 2月 08, 2006

怒髪天

最近UOIなるサーチエンジンが復活した。
私も以前このサーチエンジンに戦技研を登録し、UOビギナーや親愛なるUOクレイジーどもが何かの際に戦技研を見てUOライフをより実りある愉快なものにしてくれるといいなぁ…等と考えていたのだが。

とある人物の戯けたクレームでガタガタとその熱意が薄れていくのを感じた。と言うか猛烈にUOIから撤退したい気持ちで一杯である。つーかとりあえず暫く様子見て登録一度消す。
戦技研からあの戯け者のサイトにリンク張るのは滅茶苦茶抵抗がある(つーか利敵行為だし)ので明示はしないが、WkkのS級珍獣(ただし、おはるの「それで余計な被害が減るなら」と言う配慮でS級になった義理許しS級)のサイトである。おはるはちょっとUOI管理運営陣に詫び入れて来い。意図せざる問題である事は私も知っているが、確実にその「義理許しS級」認定が問題を起こしたのだ、責任の一端はおまえさんにある。

該当の人物は「珍獣は珍獣なりの方法でUOを盛り上げるでしょう」等とくそ戯けた言説を行っているが、そんなもん糞くらえである。ド不要(ドレッドノート級の不要度)である。お前単純に自サイトの売名行為したいだけと違うんかと。コミュニティーの健全発展を阻害する存在は不要である。
パワスクで腐れプレイをするなり、フェルッカで盗賊するなり、鉱山PKしてうぇっwwwwうぇwwwとか言う分にはまだ良い。それはUOプレイに密接にリンクしているしそれは禁止事項でもないし、ある意味ではそれは正当にUOを盛り上げる手段である。そういう事を行っている人物が自分の戦果を掲載したサイトをUOIに登録するなら私は理解を示す。
しかしUO内建築コンテストでコンテストの意味を蔑ろにする不正投稿を呼びかけ(しかも自分のじゃなくて知り合いの投稿した物件を。そしてその知り合いはその問題点を正しく指摘し彼女の傍らから姿を消した。呼びかけた内容は「ある物件には10を、その他には1を」と言う常人の理解できる範疇を遥かに逸脱したものであった。その件に対して私が知る限り釈明と詫びが入った事はない)、UO内でGMに処分食らうような真似をしでかし(私は過去の記録からいつそれが行われたか指摘できる)、アカウントに傷が付くから同様の処分を食らい兼ねない行為を捨てアカウントで実行し(それの裏も取った。明確なものと状況証拠と二段構えで)、しかもそのサイト内のコンテンツのおおよそ9割はUO関係ない内容で残る1割もスクリーンショットが入ってるぐらいでほぼ確実にUO関係無い。
…どこがUOサイトやねんと。
それが通るなら俺は俺で該当人物に対する批判展開しているBlogをUOIに登録すっぞ。1割程度UO関係ネタぶち込んで。それの登録拒否されたら例のアレと同じ理論展開でクレーム入れちゃうぞ。珍獣と同列にしてしまって申し訳ないが、例の及川何とか嬢だって少々「面白い」方法であるが彼女なりの方法でUOを(色々な意味で)盛り上げた。では彼女の公式サイトがUOIに登録されても良いのだろうか? 先に断っておくがどう考えてもその波及効果は義理許しS級珍獣のそれをはるかに凌駕するだろう。奴のサイトがUOIに登録する条件を満たすのであれば、及川某やテレンス・リー氏のサイトだってUOI登録可能だろう。UOI管理運営陣はテレンス氏や及川氏が登録を求めた時にどうするつもりなのか。なし崩しで登録しちゃうのか? 彼らが今回問題の人物と同じ論法で迫ってきたらどうするのか?そしてもしもそれを彼らが実施するなら私は「それって単なる売名行為じゃん」と断ずる。まぁ恐らく彼らの狙ってる方向性とセグメント違うと思うので彼らはまず確実にUOIに登録しないと思うが。(しかしUOI運営陣はこの様な事も想定しておくべきだろう。珍獣は我々の予想もしない「ありえない」行動を実行する…備えあれ!)

そもそも、例のアレが何かしてUO盛り上げた事はほとんど無い。
聖書スパムだって基本的にはその周辺にいるウザヲッチャーが盛り上がっただけで多くの人にはマジでスパム以外の何物でもなかったろう。あの時毅然とした対処をしなかったGMの名前は今も覚えている。(現在私の中ではLineageの猫顔GMと同列の扱いになっている)
BBNNだって基本的に素材が面白かったんではなくアウツが面白かったから盛り上がっただけで、称えるべきはアウツの喋りと時流を見通す慧眼であり、奴の素材ではない。大体において…UOコミュニティーの邪魔してばかりと言ってもいいだろう。だからこそ私は「奴の存在はUOからパージするべきである」と主張する。人格的な問題点と思想信条的な問題点もあるが、その部分に対する批判展開はこの場では控える。(それは今回の件とは直接的な関係無いし、その部分の論述だけでBlog4ヶ月ぐらい回せる量なんでな!)

正直、鋭意UOコミュニティーの為にCGIやらプログラムやら用意して気持ちも新たに苦労を背負って立ったUOI運営陣にはエールを送りたい気持ちで一杯である。速攻登録してバナーもあちらの要求形式に合わせて加工したのもその気持ちの現れと思って頂きたい。今後ともUOIが健全に運営され、発展していくことを冗談でも嫌味でもなく本気で願っている。
しかし、義理許しS級珍獣のUO関係ないサイトと同列に戦技研を落とす訳には行かない。UOI運営陣の熱意と根性には頭を垂れるが、あんなもんと同列に扱われるのは御免蒙る。今回暫く旗幟を明らかにした後…私は戦技研をUOI登録から外すつもりだ。これを大人気ない駄々であると思う人も多いだろうし、それは自分の作り上げたコンテンツを用いた恫喝であると思う人も多かろう。まったくもってその通りで私は駄々をこねるし自分の作成したコンテンツを使ってある種の恫喝を行う。その様なパワーポリティクスを私は否定しない。(なんか漫画家の小林某に似た手法で恐縮ではあるが…)但しそれだけにはならぬ様に意見陳述もしたし、論拠も示した。勿論奴を取って戦技研の登録抹消をかるーくスルーするのもアリである。UOIに対する貢献度を鑑みれば私のサイトなんぞ毛ほどの価値も無いだろう。実際この手のコンテンツから私のサイトに到達する人は非常に少ない。(固定客ばかりなんでな)但しそれ…つまりUO関係無いサイトをクレーム対応でUOIに登録する事…は更なる害悪を呼び込みかねない選択であり、UOIと言うコンテンツにとって余り実りのある結果をもたらさないかもしれないとご忠告申し上げる。


と言う文章を戦技研に入れようかと思ったけど一瞬だけ待つ事にした。動くとしたら終末自宅回線開通してからで。

金曜日, 2月 03, 2006

ウンディーネの語る「魂」

さて、諸君は私の大絶賛するフーケーの「水妖記」を読んだであろうか?
今回のテキストはこれ読んでないとわかんねー話なので、是非とも貪る様に読んで頂きたいっ!
全ての良いと思える作品に共通する事なのであるが、本と言うのはある種の経験を他者に分け与える物である。そして歴史に残るような「良著」と言うのは幾つもの「見方」を内在させ、見る人に万華鏡のように様々な視点を与えてくれる。その様な「様々な視点」があるからこそ、時代や文化を超えて愛されるのであろうと私は信じる。
フーケーが残したこの水妖記も数々の良著と同じくして様々な視点を持っている。皆がその「色々な視点」を楽しんでくれる事を願う。
その多くの視点の中から…今回は「魂」と言う題材について少し語って見たいと思う。暫くお付き合いを。


魂!

ウンディーネは気まぐれな水の精霊でありながら永遠不滅の魂を手にした。彼女の弁によればそれはかわいい物であり、重い物であり、真に価値あるものだと言う事になっている。
現代日本に生きる我々は「魂」と言う言葉から霊魂をイメージし、それが自己の精髄そのものであるように感じ取ると思うのだが…なるほど、ウンディーネは魂を手に入れて貞淑で気高く思慮深い女性に変貌した。それまでの勝手気侭なお転婆さんとはまるで別人になった。
…彼女の本質が入れ替わったのだろうか?
もしもそうであるとしたなら…水の精霊であるウンディーネは水の精霊なりの魂を持ち、騎士との結婚の後にはまた別の魂を得た事になるだろう。
そうではない。フーケーの考えによればウンディーネの性質は結婚前も結婚後も同じであり、違いは唯一「魂を得たか否か」にある。#1
つまりこう言う事だ。
どれだけ思慮深く、慎ましやかで、聡明であっても「魂が無ければ」意味を成さないと。それは有効に働かないのである。
その魂とは、司祭との会話の最中にも出てくるように「他の人と共に歩く為」に必要な物で、魂があるからこそ他人の魂と響きあい、共に歩いていける…そしてウンディーネはその素養がありながらも魂が無かった為に「他の人と共にあることが出来なかった」のである。
場を弁えると言うか…雰囲気を読むと言うか…他人を思いやる心と言えばいいだろうか?
例えどんなに素晴らしい人物であろうとも、その場に居合わせた人々の心の襞を読み取る事が出来なければ…心打つ話も出来ないであろうし、人々に同情する事も出来ないだろう。人は(フーケーの言う)「魂」を持つからこそ人に共感し、彼らの気持ちを慮って配慮をする事が出来る。そして共感するからこそ楽しみを分け合い、時に楽しみを盛り上げ、共感するからこそ悲しみをも共有し、共に背負って行くことが出来るのだ。それは喜びと悲しみの両面を保有者にもたらす。だからこそ人は一人ではなく大勢の人々と「共に歩む」事が出来、真の孤独から解き放たれる。
誰だってその場限りの享楽を絶える事無く味わって生きていけたらなぁ…と思う事もあるであろう。ウンディーネの結婚前の状態はこの様なものであった。享楽的と言うか刹那的と言うか…西洋では遠くギリシャの時代から「今を楽しめ」と言う訓戒が伝わっていると聞く。どうせ死ねば塵芥、生きている内に生を楽しめと言う訓戒だ。これは死によって全てが終わる事を前提とした訓戒である。そしてウンディーネは結婚前までは「死ねば塵に還る」存在であった。
しかし…永遠不滅の「魂」を手に入れた彼女は、死んでも永遠に清い場所で存在し続けるものとなってしまった。
今を楽しむだけではなく、死後も良き楽しみがある存在となってしまったのだ。
そして死後を楽しむ為には「良き魂の担い手」にならねばならぬのだ。宜しくない魂の持ち手は死後裁きに会い、煉獄に落とされるからである。魂は天国へも地獄へも繋がる旅券となってしまう。
だからこそ…婚姻によりそれを知ってしまったからこそウンディーネは恐れる。何故に魂が重いのか…我々生まれた時から魂もつ存在には理解しにくい事なのであるが…それが他者の悲しみを我が事の様に感じてしまう原因であり、また死後に永遠の苦しみを与えかねない存在だからである。我々は魂を己の肉が如く背負っている為にその重みに気が付かないのだが、持たざる存在であったウンディーネは新たに背負った「魂」をその様に重いものであると感じ取ってしまうのだ!
魂が無ければ人の喜びを我が事の様に喜ぶ事も出来ないし、その楽しみを我が事の様に盛り上げて一層楽しむ事もできない。
魂が無ければ楽しみはその人個人の楽しみでしかなく、魂が無い故に他者の魂を響かせる事も出来ないだろう。
魂が無ければその人の悲しみはその人のみの物となり、他者はその悲しみの深さを慮る事もできず…悲しみの上に孤独が押し寄せる結果にも繋がろう。
現代風に言えば「共感能力」だろうか?
私はさらに妄想を深めてこう思うのだ。
死者に対する共感の能力が…魂ある彼らがそのまま塵芥に還る訳が無い…そういう哀悼の気持ちが天国であったり地獄であったりと言う「死後の世界」を認識させるのではないかと。魂無きもの(共感が無いもの)は「死んで失せればそれまでよ」と思うかも知れぬ。そうして魂無きものは妖精の様に消えていくのだろう…彼の存在はそこで消える。
それは魂の領域の事なので、見出す者は見出すし、見出せないものには見出せない。
そして悲しむべき事に魂を持っているはずの我々は…時にその「魂」を使いこなせない事がある。
それが素晴らしい物であるにも関わらず、それの使い方を忘れてしまうのだ。ベルタルダに対してウンディーネが驚き、悲しみながら「あなたは魂をお持ちなの?」と問いかける部分を思い起こして欲しい。ベルタルダはこの世の権勢やら豪奢な何かに眼が眩んで魂を震わせる事を忘れた…産みの親の悲しみをウンディーネに聞かされていながら、その悲しみに魂震わせる事無く…己の喪失感にのみ心囚われた。魂の使い方を忘れてしまった。
持っているのに使わない…翼持つ鳥が空を飛ぶ事を忘れて地面を右往左往していたらどう思うだろう? #2
ベルタルダの行為に対して…新しく魂を得て魂の扱い方を何とするかを十分に見知ったウンディーネは驚き、恐れる。それは空飛ぶはずの鳥が必要な時に空を飛ぶ事を忘れて自ら混乱する様を見るのに似ているかもしれない。彼女の「あなたは魂をお持ちなの?」と言う問いは、「なぜ魂を震わせる事が出来ないの? 魂の使い方を忘れてしまったの?」と言う問いと等価であろう。
ウンディーネは魂を得て「悲しみから喜びが生まれる事も、喜びから悲しみが生まれる事もある」と言う。魂の扱い方さえ間違わなければ魂の持ち手はあらゆる所に喜びと悲しみを見出す。

我々はどうだろう?
我々は「魂」を持ち、正しくその効能を使い切っているだろうか?

#1
余談であるが、昔ファイブスターストーリーの永野が奥方と何ぞ自作の「オリジナル」CDを出した事があった。その中にラプンツェルとかの話を題材にした歌があったんだが…なんとウンディーネの歌もある。しかし詩の方がヘニャヘニャでウンディーネは婚姻で「生まれ変わった」事になり、そして命果てる事となったなんて詩であった。
無論私は「生まれ変わっても居ないし、騎士の死後もウンディーネはその腕に騎士の亡骸を抱いて生きている」と取ったのだが。
#2
多くの物語では人間は「万能なる神と比較して」持たざる物と規定される事が多い。人間は不自由であると、人生ままならないと。しかしごく一部の物語の中には人間の持つある種の能力を欠いた存在を出し、それが人間を羨み、或いは称える構造を提示する事がある。そうして考えると実際の所「我々が見る万能の神」にも我々が計り知ることが出来ない巨大な悩みを抱えている事があるかもしれない。…単純に入れ子構造なのかなぁと。マトリョーシカですよマトリョーシカ。それの一つがこの水妖記であると言えよう。
この入れ子構造を題材にとった日本の伝奇物語の傑作が「妖星伝」である。題名が水妖記に似ているが中身はどっちかと言うとオヤジ向け小説(エログロあり)の衣をまとった「訳の判らん思想書のような物」であり、よく噛むと時代劇風味なのにSFの味も混ざってると言う恐ろしい怪作である。この本はエログロの部分以外に若年層に対して恐ろしい影響を与えかねない「劇毒」を含むため、若すぎる者と余り本を読んでいない人にはお勧めできない。余りに強烈なので自分の思想を持たないとこれ一色に塗りつぶされてしまう危険性がある。くだらないエロ本よりもこっちの方を青少年育成の為に規制すべきであると私は信じる。(規制する方はこういう「真に危険な書籍」の存在を知らないのであろう。エロ本如きで人生踏み外す奴はそう多くないが、ある種の書籍は容易に人の人生を捻じ曲げる)…ある程度「自分の立ち位置」を定めてから読むとショックがでかくて刺激的かもだ。
この本、噂では最終巻の原稿を編集者が紛失して数年最終巻が出ないと言う状況に瀕したことがある。原稿紛失の噂以外にも内容が余りに刺激的なので公安からマークされて出版不能になったとか色々噂が立ったものである(そして…内容知らないと「なにそのXファイル」とか言われちゃいそうな噂話、内容知ってると「そんな可能性もあるのかなぁ」と妙に納得してしまう辺りが怪作の怪作たる所以である)

水曜日, 2月 01, 2006

ギルドの事

初代Vessel時代からお世話になっているギルドがある。
戦技研等では滅多にギルドの事書かないのだけれども…最近ギルドのBlogができた様なので宣伝がてらつらつらギルドの事を紹介してみたいと思う。
加入したのは私がまだ初代VesselでひぃこらOL倒していた頃。
今では諸事情で抜けたとある人物の誘いを受けて、ギルドを見に行ってそのまま加入した感じ。元々Vesselは超絶孤独民で、実にフマクト信者らしい生活を送っていた。フマクト信者には家族は要らんのである。そしてその当時も今も「UOは孤独民で遊んでもそこそこ楽しいゲームである」と言う気持ちは変わっていない。しかし誘われたので無碍に断るのもアレだと。その辺は中の人もいい大人なのでロールプレイをお題目にして人付き合いを絶つような間抜けな事はしないのである。
んで、ギルド加入したのだが…こう言ってはなんだが、うちのギルドはかなり世間一般で言う「ギルド」のイメージとは異なる存在だ。まずギルドの方向性が無い。
大枠としてはトラメルでの狩りギルドなのだが、メインプレイヤーは大体一通りのキャラクターを所有し、戦士系、鍛冶屋などの生産系、魔法使いとかテイマーとか(テイマー一人も居ないの俺だけじゃないかな?)…皆、色々なキャラを持ち、色々状況に合わせてキャラを出す。それで居て全員直接打撃戦士系が大好きという共通項がある。要は皆「UOでの遊びの幅」が広いのだ。
これは参加プレイヤーの年齢層が高め(大体30前後か?)が関係しているのかもしれないが、変にUO内資産に拘るでもなく、別に全滅したりする事を恐れず、フェルッカ行くのもあまり躊躇わず(PS取りに行ったりもするし、ギルメンの内の一人は元々PK志望)、Doomだって遊びに行くしMLボスだって倒しに行く。つまり、何でもやる。それで居て決して「効率至上主義者」ではない。そもそも効率至上主義者の集まりであれば純戦士なんて言う絶滅危惧種とPT組んでDoomとか行かないわな(笑) 私は初代Vessel入れてる間、彼らから穏便な「純戦士辞めたら?」という提案(つまりPT戦力を上げる為に騎士道とか入れろって提案)を聞いた事はない。なんと言うか…仲の良い友人の集まりみたいなもんなんだよね。

ギルドとして特定の方向に特化してない。各人それぞれの方向で遊んでるので色々な方面に人付き合いの輪を持ち、ギルドを中心とした多くのUOプレイヤーの交流の場としての機能もある。先に述べたように私は元々孤独民の気が強い。UOは単独個人で遊んでも楽しいと思う。そしてギルドミストラルはその私に改めて「MMORPGなので、皆で遊ぶと更に楽しい」という大切な事を思い起こさせてくれたギルドなのだ。ちょっと前には私が孤独民スレッドで企画立ててボス沸きやったりイルシェナーの散歩したりした事があるが、その時もギルドのメンバーにさりげないサポートを依頼している。そしてウチのギルメンはそういう事を厭わない。逆にギルメンが何かを求めれば私もその協力要請に応じる。良い意味での相互関係が保たれてるんだねぇ。結果としてそういう人材がそろったのは、最初期メンバーである二人の人徳という所か。一時期ギルド内の雰囲気がアレになった事もあったが(ちょっと困ったプレイヤーが居てなぁ…)その危機も見事乗り切った。

何度も言うが、ソーサリアは単独で遊んでも楽しい世界だ。しかし、そこに気の合う良い仲間が居たらもっと楽しい。それは単なる「その他の人」ではダメなのだ。色々な価値観を認め、真に気の合う仲間が居て初めて「更に楽しい世界」を満喫できる。中にはここを誤解してしまう人も多いのだけれども…身の回りに有象無象が100人居る世界よりも、真に気の合う仲間が一人そばに居るほうが楽しいぞ。私は幸いにしてソーサリア歴半年程度でそういう人々と出会う事ができた。皆にもそのような出会いがある事を祈りたい。