日曜日, 9月 14, 2008

弓クエしながら考えた

最近、大工キャラだった某(なにがし)にキコリと弓職人を目指させている。
理由は簡単で、戦利品の弓の破壊活・・・整理である。微妙品だって少し気合い入れて強化したらそこそこ使えるようにはなるもんだ。ダメージ+40でマナリスタリで云々言う奴は戦士育成のなんたるかを知らんと言い切ってしまおう。微妙な品でどうやって敵と戦うか考えるのもいいもんだ。敵の事をより深く知らなければこんな事できないしね!

おっと、戦士育成講座では無いので話を戻そう。

個人的には堀とかキコリは上げてて楽しいスキルである。可処分資産が増えると言うのはどんな形でも楽しい物だ。それを使って色々な物を作り・・・と言う消費の円環が出来るとなお楽しい。ただ、三アカウントを駆使して自分の操るキャラだけで何でもできるのは多少難アリだとは思うが・・・
で、生産スキル。
思い立って細工スキルと弓作成スキルを上げているが、細工は辛かった。今90台入ってなお辛くなってる。100日掛けても良いからGSSで上げようかと思ってしまうぐらいだ。
それに比べ・・・弓作成は若干楽しい。最初期は弓を作ってその辺放って・・・した事もあるのだけれども。モッチー記事思い出してエルフ村に行商行く様になってから少し気分が向上してきた。
やっている事はバルクオーダー・ディードと大して変わらないのだが、必ずそこに出向くと言う点、一度クエストこなさないと次のクエストこなせないから、そこに弓職人が集まって弓ばっかり作ってるというその雰囲気が良いのかもしれない。バルクの場合、いらんモン貰ったらその辺捨てるたわけ者が多いので、精神衛生上あまり宜しくないのである。
仕事受けておいて、仕事放棄するのはイカンよ、人として!
俯瞰すれば「システムの要求する架空の需要を作成して、生産者に仕事を与える」だけの話である事も理解しているし、このシステムがUOの「職人=そこそこの品質の物を大量に作成するキャラ」という非常に「日本人受けしない」システムデザインに直結している事も分かっちゃいるが、現状のシステムデザインの方向性としてはかなりいい線行っているとは思う。
まず、目標が非常に達成しやすいという点。青インゴットの大口バルクなんて引いた日には、それが完成するまでえらい時間と金銭支出を覚悟しなければならない(自分だけで小口バルク集まらんだろうよ・・・)。これは達成が非常に困難になるし、バルクそのものが高額商品になるという弊害を生んだ。バルクの流通と言う「経済活性化」案としては中々のアイデアだったと思うが、それは結局「とりあえずキャラ回してバルク取らせておけば、金だけは入る」と言う悪癖を生み、生産キャラがくじ引きキャラになる事を促進してしまったのである。
近年、生産がどーとか、市場の活性化がどーとかいう議論が発生し、そこにちょっぴり参加もしたが・・・市場の活性化が善であるとか、ちょっと現状のソーサリア/UOとはそぐわない議論に終始ししてて少し疲れた。
PCキャラだけで需要と供給を完全にバランスさせようとしたら、それは大変な事を考慮しなければならないのである。生産者諸兄は気が付いていないのかもしれないが、現状のシステムではぶっちゃけ戦士職が少なすぎるのだ。
もし仮にある生産キャラが20チャージ分の武器防具を作るとしよう。それどれ位で完了するかね? 15分も掛からないのはまず間違いなかろう。そうするってーと、戦士と職人の人口(あるいはログイン)比率が1:1なら、簡単に言えば15分で20個の武器防具消滅しないと需要が供給に追い付かないのだ。職人の4倍戦士がログインしてたって1時間。のんびり生産やらせたとしても2時間ぐらいで消耗しきらないといけないのよ。そんな速度で武器防具消耗してたら、こりゃ武器防具はかなりの安価にならねば売れないだろう。つまりAoS以前のHQ主義が復活し、高機能製品はお蔵入りになる可能性が高い。そんだったらムゲン池で話は終了してしまうのではないか?
現状の「生産物が売れない」原因の一つには、消費者の絶対数が少ないという部分が少なからずある。また、戦士職がかなり高機能化し、装備に頼らないでもスキルの行使である程度戦えてしまうのも問題だろう。コンセク一つをこの世から消し去って「武器の属性配分考えないと戦力ガタ落ち」となれば、現状の「武器の攻撃属性を再配分する強化システム」ももう少し日の目を見るだろうし、それに伴い戦士のストレージは圧迫され、物流も少しは改善する。
金属鎧に利点を・・・なんて議論も私には空論にしか見えない。利点作って革鎧弱体化させたら今度は裁縫師が職にあぶれるだろうし、そもそも利点の一つが「瞑想可能か否か」にあるのだとしたら、他の利点作っても結局金属鎧に流れる層は少ないだろう。だってみんなマナ足りないんだもんよ(笑)
金属鎧の利点作成は金属鎧マニアをにやりとさせる可能性はあるが、結果として面白い事にはならないと判断している。実際、トクノの金属鎧はHQで必ず瞑想可能だぞ? でもトクノの金属鎧ばかり作って売ってるベンダーなんてあるか? HQ金属鎧を愛用するマニアの数ってどれ位いる?
実際に貴方が見かける「金属鎧マニア」って、大体フルプレ着てたりしない?
最もこれには金属鎧の作成難易度が高めに設定されているという部分にも問題がある。難易度設定し直しても諸般の事情でやはり金属鎧は売れないと思うが。

もしも「それでもなお、市場経済を活性化させたい」のなら、生産行為自体をもっとドラスティクに変化させざるを得ない。恐らく最も簡単な「生産職人を満足させる方法」は、作成そのものを非常に困難で、時間のかかるものに変えてしまう事だろう。時間が掛かる代わりに、属性抵抗に関してはある程度作成者が操作できる様にしたっていい。武器防具の消耗スピードが低下している(需要が少ない)なら、供給速度も応分に低下させればいいのである。フルプレ胴を作成するのにトンテンカン30回ぐらい叩いて、叩く場所によって各種のパラメータが変動するようになれば(これはマクロ対策。作成時に作成者の意思が反映されるようになるのであれば、そもそもマクロは作れないべ?)、生産者は(ある程度)パラメータを自分の好みに設定できるだろうし、供給速度も低下して市場流通する鎧の量が減る。需給バランスも改善するのではないか?
また、生産職が各種のパラメータをある程度コントロールできるなら、注文を受けて何かを生産するという「オーダーメイド」を実施しやすくなる。現在のベンダー主体の生産/販売から、対面販売(実際には作成に時間が掛かるので受注→納品と言う流れになるのだろうが)が主体の流通に流れが変わるのではないか?
また、これらの改編を行う事で、日本人の好きな「刀鍛冶っぽい職人」の姿が再現される可能性もある。

いずれにせよ、テンプラ粉廃止したり、何かをちょっと変えた程度では生産職の復権なんてのはできないだろうし、問題はそんな小さな所にある訳ではない。「彼ら」が望む世界を実現するには、AoS並の・・・或いはAoSの数倍激しいシステム改編が必須なのだ。

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