金曜日, 10月 07, 2005

ネットの人として、著作権とか発生させてる人間として

今回ちょっと真面目な話ね。

随分前から「コンピュータネットワーク」と言う新しいツールを使ってきているのだけれども、そのツールが余りに革新的過ぎて従来の処世術では対応できなくなっている部分がありますな。
少し前にはUltima Onlineの世界でハウスカスタマイズ/スタックオブジェクト等のネタを扱った本が出て、その本の名無しさんの著作物が無断掲載されたなんて事件があった。
少しおさらいすると…日本は著作権に関連する「ベルヌ条約」に批准しており、ありとあらゆる著作物には自動的に著作権が付与される。例えばこのブログでズラズラ書いてるこんな文章にも著作権が付いてしまうし、私が仮に2chで何かコピペの元になるような面白い話を作り上げて書き込むと…そこにも著作権が発生する。著作権が最初から存在しない作品と言うものは無い。故に名無しさんの作品だから著作権が発生しないと言う事は無いし、それを利用するなら「本来は」著作権者にお伺いを立てなければならないのだ。

なんかその後UO系のネットワークで著作権問題がひじょーにグダグダになり、なんかみんなそれが流行であるかのごとくクリエイティブ・コモンズを主張し始めた。正直当時、私は非常に息苦しい、圧迫感のような物を感じた物である。
今回またAvexののまねこ問題等が発生して物議を醸しているんだけど、なんつーかね、その…そっちの人々向けの法案とかそろそろ提出されても良いんで無いのと。
今の著作権って著作で食ってく人たちの権利保護を目的に策定されているわけなんだけど、多くのネットワーク上での創作物って「それで食ってく必要の無い人」達の物でありまして、権利保護よりもどっちかと言うと「自由な発想を阻害しない」方が重要性が高い。
今の社会のシステムとして著作権は排他的な自分の発想の占有権を主張する形を取っているんだけど、多くのネットワーカーが求めているのは「排他利用させない権利」なのではないかと。(まぁ、それに付随して原著作者へのリスペクとが必要って部分もあるが)
こういうのは実はコンピュータ業界に古くからある問題で、GNUの推進者であるストールマンはこの問題解決の為にCopyleft(GNUのJPN WilipediaのCopyleft解説はこちら)と言う案を提示した。私も基本的にはCopyleftと言う形で文章を取り扱うようにしている。(正直、完全にパブリックドメインにしてもいいんじゃないかと思う…そんなに有用な文章書いてるとは思わないス)
そもそもコンピュータネットワークと言うのは日本的に言うと「滅私奉公」に似たシステムで運営されている。こんなのどうよ? スゲェ! いやいやこうしたらもっとすげぇぞ! …こんな感じで発展してきてるのね。
2chやその前身である(まだ残ってるって? いやいや今のは2代目だろ?!)あめぞう、分裂しまくりのぁゃιぃわーるど等のいわゆる「匿名掲示板」がネットワークで育ったのもこういう素地があったからと言えなくも無い。

そもそも今世間では「匿名システムコワス」な論調が支配的なんだけれども、実際の所雑誌とかだって匿名な訳だ。実際私は商業誌で記事書くときにVesselなどではない別のペンネームを利用している。実名で書いている訳ではない。多くの著述業のセンセイがたも同じだろう。ペンネームと言っても、芸名と言っても…それは秘匿された名前であり、匿名である。匿名システムが怖いといっている人間はそもそも何かを勘違いしている。
更に突っ込んで考えればそもそもネットの世界で完全な匿名はありえない。こんなに痕跡残るシステムを活動の根城にしてて「完全に痕跡を消すことが出来る」と思い込んでるのは頭悪い連中だけであろう。(シナ辺りで共産党の指示を受けてやってりゃ…途中で辿れなくなるとは思うが)
無論匿名システムにも煽り等が発生しやすいと言う問題点はあるが、それでもなおネット上では匿名システムであり、排他利用を認めさせずに皆でワイワイやる形式こそが最適であると思う。

なお、Copyleft的な処理法が最大の効力を発揮した例として2ch UNIX板のread.cgi改造の話がある。
あの時どっかの阿呆が権利云々抜かしてたら2ch簡単に潰れてたよな。

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