某スレッド212です。こんばんは(挨拶)
なんと言いますか…ちょっと溢れ出る物が止めておけなくなったので、その昔に書いてお蔵入りさせてた文章を引っ張り出し、更に再構成して掲載してみる。
いやー今回の面白い人が来る前のMzhスレッド見てて評判気にしている人って奴、ドキッとしたぞ。
UOではPCが勝手に自宅を改装してやっている「PC酒場」と言う物がある。
要するに良くRPGなんかで出てくる「冒険者が集まってる酒場」を模した物で、何故かUOではフェルッカにある事が多く、そしてそこではロールプレイが推奨される事が多い。
最近はロールプレイと言うとどーも胡散臭がられる傾向が強いのであるが…流れに乗ってしまえば割と自然とその中に溶け込んで、何らかのイベントに参加できたり、知り合いが増えたりする愉快な場所である。
私はあえてRPerだ何だと言わないのであるが、一応そういう真似事もできる。
んで、たまーに暇な時PC酒場に出かけてテキトーに酒飲んだり、歓談したりして時間を過ごしている。一見敷居の高いこの「PC酒場」そこでの「私なりの動き方」なんぞを少し語ってみたいと思う。
1.準備何事にも準備は必要だ。特にこれから貴方が出かけるであろうRPの世界ってのはある意味では魑魅魍魎の世界である。準備はしっかりと行った方が良いだろう。
まず最初に行うべきは、酒場の場所確認。これが結構侮れない。
その次に…その酒場がいつ営業しているかを確認し、その酒場のサイトがあるのなら常連客の顔触れや、直近の営業日の状況のレポートなどに眼を通しておこう。
例えば、その酒場に(少なくとも、その界隈では)有名なキャラクターが良く来ているなら、その人物に出会った時に「ああ、お噂はかねがね…」程度のリップサービスをするのは良い事である。噂だから余り詳しくその人の事を知らなくても「お噂はかねがね」と言っとくと良いだろう。世間ではこれを「社交辞令」と言う。大人の味だネ!
とりあえず情報を漁る事だ。私の様に営業日確認せずにMzhの白熊亭行って「おかしーなおかしーな?」とフェルッカをうろつく事になったり(挙句、エルフカフェにたどり着いた)、場所が良く判らんからその辺歩いてた赤ネームに「XXXってどこスか?」とか尋ねて回るのも間抜けな話。情報を集める際には「話のきっかけになるネタ」に眼を付けておこう。
2.訪問して、挨拶しようフェルッカにあると言う事からも分かる通り、PC酒場では下手するとPC同士の戦闘が発生する事もある。故に新参は積極的に発言を行い、
自分に害意が無い事を明示した方が良い。騎乗生物に乗っている時は、酒場に併設されている厩舎(の、様なもの)に馬をステイさせ、出来たら武装を解除して明るく「こんばんはー」と挨拶しつつ中に入っていこう。野生化しないように騎乗生物にメシ食わせておくのを忘れないように。
挨拶は割と重要である。フェルッカの場合先んじて挨拶すると毒を抜かれてPKもなんかPKしにくくなると言う事もある。
(無論、問答無用で殺される時もある)
酒場に入ったら大体飲み物聞かれるので、適当に飲み物をオーダーする。
ここで下手に凝って
「ギムレットにはまだ早いね」とか言うと、私は大喜びだが酒場の人は困惑するので普通にNPCバーテンから購入できる酒辺りをオーダーするといいだろう。少し慣れてきたらユーワインとか銘柄にこだわっても良いかも。
# 「ギムレットには早すぎる」はハードボイルド小説「長いお別れ」で出てきた有名な台詞である。
3.観察しようこれ、凄い重要。
誰も触れないのでもしかしたら何かのタブーなのかも知れないがあえて書く。
RPerって生き物は、自分の設定を語りたがる生き物です。なんと言いますか…程度の差こそあれ、「構って君オーラ」を出している物だと思って頂きたい。だから連中のプロフや装備品の銘柄、全体的な装飾、称号、言動その他…これらには彼らへの突っ込みのネタが多数含まれている。
それをどの様に察知し、どの様に自分の設定と絡めて語るか…
これ、ポイントです。私はPC酒場に入ると、まず適当な(当たり障りの無い)話を振ったり、他の人の話に相槌打ったりしながら…各人のプロフィールと徳ガンプの状態、称号、武器防具の確認と銘の確認を行っている。
うん。たまに「ゥワチャァ!」となる事もあるけどね。負けない心って大事だなと。
4.おしゃべりしよう実はこの間あるギルドの人に招かれて彼らのギルドハウスで歓談したんだけど…その中にある設定を持つ人が居た。勿論私はその辺の人々と接触する可能性が高いと踏んでおり、事前に突っ込みネタとしてそのキャラの設定を頭に叩き込んでいた。
話の流れがそういう方向に向かった時に…そのキャラ設定への突っ込みが炸裂する(と言うか、ボケかな?)
え、それヘルメットじゃないの?
うっわ本物?
何で何で?
どうしたのよ、それ。うっわー
…と、暖めていた「そのネタ振られた時の対応法」をそこでようやく開放する訳だ。こうすると彼らも「実はね…」と己の隠された設定を開陳する事ができ、かなり友好度は高まる。いや、確かに余り突っ込みすぎると彼らが暴走して大演説会になる可能性もあるのだが、相手を良く見て実行すれば、会話を弾ませる起爆剤ぐらいにはなる。
RPに対する最大のもてなしは、金銀財宝をくれてやる事ではなく、彼らの設定受け入れ、それに乗る事だと申し上げたい。
また、ちょっと突っ込むとヤバそうな人々のプロフを見てしまったり、サイトの文言を確認してしまったら…彼らに聞かれると暴走が始まるであろうキーワードを探し出しておき、そのキーワードを避けるように話題を振ると言うのも有効である。
突っ込んで相互ノリノリになるのは楽しいが、出来の悪い設定の開陳に付き合うのは(少なくとも、私は)苦痛である。
また、これらの事からあなた自身も学ばねばならない…調子に乗って自分の話ばっかりすると大体の場合、閉口される。独演会を開くのではなく、互いの会話を楽しむ…ここに注意をして欲しい。
他の人はどう考えているか判らないけど、少なくとも私の定義では「RPとは相互のコミュニケーションを円滑化する為の手段である」となっている。あまり「濃い」設定を前面に押し出して相手をヒかせてはならないし、折角来ているのに自分の「自分のキャラらしさ」を出せないのも困ったもんだ。相手を楽しませるのも重要だが、自分が楽しむのも負けず劣らず重要な事であると思う。皆で楽しむ…これを目指して欲しい。
5.周りを見よう貴方ともう一人がノリノリで会話をして楽しむのは良い。しかしそこで二者間の「楽しみ」に心奪われるだけではなく、常に周囲を見て配慮をしよう。
中には余りに貴方と相方がノリノリすぎて、会話に参加できない人が居るかもしれない。そんな時はそっち方面にネタ振りだ。「そういえばXXXさんは魔術師でしたな、この件についてはどうお考えで?」とか、とりあえず話をこじつけて「周りを巻き込むように」しよう。
その際に重要になるのが「汎用的な設定」である。
現在UOのRP界隈で最大に(私が)問題視しているのが、RPer同士が特殊な設定を持ち出しすぎて生まれる「情報の複雑化と、それに伴う新規層排他傾向」である。あんまり特殊な設定同士を掛け合わせて話が異次元方向に向かいすぎると、そこに絡もうとする「他者」が莫大な設定を読み込まねばならず、話に付いていけなくなってしまうのだ。
そりゃ、自分が何者であると言う名乗りは勝手な物である。天使を名乗りたけりゃ天使と名乗ればいいし、悪魔の子だと言いたきゃ言ってもいい(その設定を受け入れてくれる人が多い事を祈ろう)
じゃ、その天使と悪魔の子が同じ酒場に居たら、どうよと。
あっちを立てればこっちが立たずとか、矛盾が発生したりはしないだろうか?
前にも記載したが、そこで発生している「イベント」の内情を尋ねてその長い長い物語の中に「実は…」と言う接続が3-4回出てくると、その物語を理解/把握するのに模式図書かねばいけなくなるなんて笑えない状態も発生する。
一発でそんなもん把握できるもんかいっ!
それが相互にコミュニケーションする為のツールであるのなら…RPする際に余り特殊な設定てんこ盛りにするのは正直「イクナイ」のである。適度な設定は相互のボケ・ツッコミを促進し、打ち解けるまでの時間を短縮するのに役立つだろう。しかし、過剰な(そして過大な)設定は相互のボケ・ツッコミを阻害する要因になりかねない。相互コミュニケーションという目的の為の手段としてのRPが、目的阻害するようでは本末転倒だと思う。
6.実例を含めて色々例えばVesselと言う「キャラクター」はアルコールを飲まない。これは細かく話し出すとフマクトとか加護と制約とか色々専門用語が飛び交って解説が面倒なのだが…PC酒場で軽妙なトーク仕掛けている時にそんな訳の判らん話を長々とするのは野暮と言うもんだ。だから私は「あー、酒呑まないんだ、俺」ぐらいしか語らない。そこに突っ込まれても「信仰上の理由です」とか「酔うのは戦いだけ」とか言って大体言葉を濁す。もしくは「牛乳が良好な筋肉を作るんだぞ!」かな?
私もRPできる人の末席に連なっているので、そりゃ色々と己のキャラの設定を語りたくなる時はある。見ての通り私は話し出すと中々止まらない暴走列車な訳だ。
だからこそ、抑制をする。
実は鉄の鎧が好きなのも、きちんと理由があるのだが、語りだすとモスタリとか鉄の呪錬とかカルトとか…ひじょーにややこしい話をしなければならない。(RQ知ってる人ならこの程度ネタ出せばある程度は判って貰えると思うが…彼は生まれ故郷での生活習慣を未だに引きずっているのだ)
ここで自己を抑制しなければ、私は単なるウザRPerになってしまうだろう。
また、出来もしない事を語りだすのもどうかとは思う。世界を救うだの、稲妻のようななんチャラだの…それが実際に演技として成立する範囲ならまだ良いのだが、演技として成立しない事を言われても…少々困る。結局それは他者が無条件で「その脳内妄想」を許容してくれないと始まらん訳ですわ。それは他者に甘え過ぎではないか? 例えば賢い人は同じ「脳内妄想」でも、きちんと他者から棄却された時の行動指針を定めている。(或いは、最初から棄却される事を念頭に置いてしっかりRPしている)実はUOの日本人プレイヤーで「悪魔の王」という設定のキャラを持っている人が居る。しかしその行動指針は「デーモン小暮閣下」と同一傾向であり、その脳内設定を他者が棄却した際の「言いくるめ方」まできっちり想定しているのだ。敢えて言うが、現時点でソーサリアには人間とエルフしかプレイヤーキャラクターおらんのだ。そこでバルカン星人とかドワーフだとか、ヴァレンシア人とか言っても結局最終的には「人間/エルフじゃん」と言う無常な一言で主張は打ち砕かれてしまう。それなのに「いや、私はXXXです」と言い続けると私みたいな人間に揶揄される結果を招く。
7.これからRP始める人に向けてRPが楽しいと言う人が居る。私はこれに異を唱える。RPは単独で楽しい物ではないし、そもそもRP自身が面白かったりつまらなかったりする事はない。多くのRPerを名乗る人々が「楽しい」と思っているのは、RPではなくそこから生まれる人の輪であったり、コミュニケーションであると私は思う。もしもRPが楽しい物であるならば、イルシェナーのソーサラーズ屋上で隠居プレイをしていても楽しいはずである。誰一人訪れる事も無く、誰とも接触する事無く…日々隠居のロールをして、今日も誰も来なかったねと失意の内にベッドロールを広げる…これでも楽しい筈だ。しかし実際にやってみれば分かると思うが、それだけでは絶対に楽しくない。
結局RPしようがしまいが相互コミュニケーション…特に同じ趣味を持ち、志を同じくする人々との邂逅は楽しい物になるのだ。ある意味ではRPと言うのはその為の識別子の一つであり、その為のツールである。それしか出来ない…というのもどうかと思うが、少なくとも今貴方がRPという手段を知らないのだとしたら…RPを知り、RPを実行する事でまた違ったソーサリアでの楽しみ方が手に入るだろう。
道具や手段は色々持ってた方が良いのだ。
状況に応じて使い分ければ良い。
そしてそれは「道具」であるから、使い方を誤れば余り愉快ではない事も発生する。(私はこのRPのマイナス面を一切語らず、何でもRPしたら人生ばら色だ! と言っている人々に懐疑の眼差しを向ける)
それが道具であり、何を実施する為に用いる物かを忘れないで欲しい。目的を見失った手段は容易に人々を傷つける。時に己自身をも傷つける!良い結果しか出さない道具は存在せず、それが効果的であればあるほど…上手く用いられた時の効果も、悪く用いられた時のダメージも大きくなる。そして困った事に、RPってのは「非常に効果的な」ツールなのである。失敗した時のダメージもまた、大きい。
脅すような事を書いてしまったけど、勿論上手く使いこなせば効果は保証付き。そして私は皆がそれを上手く使いこなしてくれる事を願う。