UOのね。
翻訳は大変な作業である。真摯にそれを行うと目はしょぼしょぼするし、背中痛くなるし、チョー面倒なのである。実際過去には英語マニュアル80Pを完全翻訳し、その上で補足説明入れたり英文マニュアルの校正までやってた私が言う。すげぇ面倒だ。
まだコンピュータ関連の技術解説書だったら、私も相応に経験積んでるので「比較的」楽にできる。
しかし、西洋とかの「異文化圏」の風俗や風習が色濃く反映される文章の翻訳には凄く気を使う。
岩波の「イギリス名詩選」という本がある。そこで脚注とか見ると「もうだめ、降参」としか言えないのだ。英英辞典にも載ってないような英単語の裏の意味とか、聖書の記述とか…それが当然の教養である事が前提として記載されている。Face to Faceという言葉に「神との対面を示唆している」とか、my pilot等の単語が神を意味するとか・・・わかるかーーーーっみたいな。(前出の本のアルフレッド・テニスン「砂州を越えて」の脚注参考)
UOはそこまで酷くないのだが、この間追加されたレプリカアイテムには「善きサマリア人」がいた。ぉぅーーぃ!
風俗風習が反映され得る状況では、訳語をそのまま当ててはいけない時があるのだ。その「訳語が適切か否か」を調べたり考察するのが結構手間である。昔はブロードソードを「だんびら」と翻訳している所も散見されたのだが、ブロードソードは確かに幅広の剣であり、ダンビラも幅広の剣ではある(刀だけどな!)。しかしダンビラは日本刀剣の一種であり、ブロードソードではないのだ。ブロードソードに該当する概念が日本語に無いのね。だからカタカナで当てるのが正解だと思う。
こういう話をし始めると、結局自国と他国の文化とか、そのものの実像を深く調べる羽目になるんです。
そんなに厳密にしなくてもいいじゃんって話ではあるのだけれども、程度が問題にはなる。
Spell Bookは呪文書、スペルブックと記載してあると思うが、字面だけ見ると「文字の綴り方の本」と誤解されなくも無い。スペルに文字の綴りと呪文の関係がある様に、grammarには文法という意味と、呪文の文法的な意味合いもある(少なくとも私は、翻訳書籍でそのような用法を見かけた事がある)
そんな英語の大家でもなきゃ知らないようなネタもあるにはあるのだ。
だからこそ、正確な意味での翻訳を行うためにはバックグランドにそりゃもう多大な知識が必要になる。
その意味で、今回のUOの翻訳に致命的な問題があるなら、それを指摘することには大きな意味がある。三人寄れば文殊の知恵的にいろいろな方面からの考察ができるだろう。ガンガンフィードバック送ると良いだろう。
しかし・・・英語に戻せ派は・・・本当に、それで良いのかと。
英語が好きで好きでたまらないなら、英語クライアント化すればいいしねぇ。こんなに英語を好む人々が居て、何故にたまに訪れる英語圏のプレイヤーの言葉は捨て置かれるのであろうか。UO内にこんなに英語に堪能な人が多いのかと驚いても居る(嫌味じゃなくてマジで。UO内で用いられている単語を全て自分のものにし、自在に操れるなら凄いと思う)
PC関係でBIOSの設定項目にIgnoredというものがある。みんな大好きアーマーイグノアのIgnoreだ。
これは設定を無視するという設定値(Value)なんだけど、装甲無効化と訳される事の多いこの言葉、愚直に訳す(直訳する)と「装甲無視」になる。
(これは類推できるかな?)
日本語でざっくり「回避」とされている概念も、英語ではDefenceとParryの二つがある。Defenceは語義的には防御なんだが、UO内では回避を意味する、Parryは受け流すとかそういう行動。まさか回避ボーナスが英語化されてDefence Chance Increaseになったら誰も何のプロパか分からなくなった・・・という事が無い事を祈りたい。Dietも日本で言うダイエットではなく、食性であるが・・・誤解しないか?
私も昔は翻訳されたD&Dのモンスターガイドとか読んで、Dietって何ね? とか凄く悩んだ。学生だったからすぐ調べることもできた。ただ、これは新和がまじめに翻訳してれば万事OKだったんじゃないのって感もある。ファンタジーで用いられている単語って、時に特殊な使い方されてるから翻訳面倒なんス。
それを日本公式サイドでガンガン翻訳してくれるのは非常にありがたい。いいぞもっとやれである。
もしも疑問があったら、それはフィードバックしよう。
そういう方式で皆が協力し合うなら、それはそれでいい事だ。with usるのに異議無しである。
しっかし・・・何で英語の方が良いの? 何で英語に戻したいの? 楽になるのは嫌ですか?
英語そのものがネイティブ日本人にはかなりキッツイ事だとは思うのだが・・・瀉血用のボール(Bloody Water)見て「わぁ、赤い液体の入ったボールだー」とか思われてるんだと、ちょっとモニョる。今レアサイト覗いたら「グロい」って書いてあったけど、あれは一種の治療のために血を抜いた際のボールでありまして、ソーサリアではブリ王にも施されかけた(現代人であるブリちゃんはこの医療行為を拒絶している!)由緒ある物なんだけどなぁ。Bloody Waterって単語でそこまできちんと思い至るものなのか・・・
追記:
鮎渡将軍が煽ってたのか・・・
これもその当時に言われていた意見の1つですが、アイテム名などが日本語化されると海外のユーザーとの交流において意思の疎通が図りにくいなどの実害もあり、世界のプレイヤーと交流出来るというUOの良さの1つがまた1つ失われることになるので、公式サイトでも案内されていますが、反対の人は日本語で送れるのでフィードバックフォームから意見を送るようにしましょう。
世界のプレイヤーと交流するのは悪くない。
しかし不思議な事に、私は過去のUOにおいて日本人がローマ字で日本語使って英語鯖で生きてたとか、実際に海外からのアクセスしている英語話す人間を皆で敬して避けると言う事例を何度か見ている。UOSSに突っ込んでる日本人だってそうは多くない。
交流の基礎となる部分で、英語の壁がでかすぎるんじゃね?
アイテム名だけ英語にしておいて、どれだけの効果があるのかさっぱり分からない。
Mzhの本棚の中に、英語圏のプレイヤーが寂しい寂しいと記載している本のを見つけた事がある。英語で返答を書いておいたが、その後そこに追記をした人物を見かけたことが無い。
英語話している人とUO内で交流した事もある(そんなめんどくさい英語じゃなかったのと、時間があったから対応しただけだが) 過疎ってる時間ならともかく、周囲に人が結構いるのに相手して無かったのはどーゆー事か。TCでも普通に話しかけられればつたない英語で受け答えできるが、それはUO内アイテムの表示名称が英語表記だったからできたって訳でも無い。
確かにある局面では何らかの障害が発生する事もあるあろうが、その発生確率はいかほどのもんなのか。海外でクレクレとリアル物乞いする際に、アイテム名が分からないと・・・と言う事だったら、そんなん苦労させとけ。
3 件のコメント:
>Mzhの本棚の中に、英語圏のプレイヤーが寂しい寂しいと記載している本のを見つけた事がある。
これどこにあるのか教えてくれませんか?
それ、侵攻イベントで消えたよ。前回の本棚復興イベント前にガード圏から外れて腐った臭い。
T-ライキュームにあった。モッチー辺りがその辺の文章確認してる。
ありがとうございます。
残念です。
コメントを投稿