火曜日, 2月 24, 2009

言葉が通じるってのはどういう事か

難解な話をするとまた内容を把握できない人がいるかもしれないが、書く。

例えば天気の話をするとしよう。今日はうす曇りである。
これを聞いた/読んだ諸兄は「うす曇り」と言う言葉からその日本語に該当する天気の概念を己の脳内から引き出し、私の意味する言葉の内容を把握する。
しかし、その概念が「受け手の脳内」に無い場合はどうなるか?
例えば、「私はそんな話を聞く度に、トリプルロック・バプテストチャーチの屋根上の十字架の様に首をかしげるのである」等と書いた場合、「トリプルロック・バプテストチャーチ」を知らない人は、深く首かしげているのか、軽く傾けているのか理解できない。

言葉と言う物は、同じ概念を脳内に持つ場合にのみ、コミュニケーションの道具として使用する事が可能になる。多くの日本人諸兄が私や他人と相互理解を成立させる事ができるのは、私や貴方が日本語を生まれてこのかた何年も使い続け、日本語の概念を大体において正確に把握しているからなのである。そしてその「多くの人が知る意味範囲」を逸脱した「トリプルロック~」の表現は、多くの人にとって「意味不明な語」になってしまう。
そして、その「脳内に存在する概念」は多くの場合望む/望まぬに関わらず、生育した文化的背景の影響を受ける。これは言葉が文化の一側面を担うために発生する問題であり、これを自覚しなければ思わぬところで苦境に立たされる事もある。

雹と言う自然現象がある。氷の塊が降って来るアレだが、英語圏ではなんと表現するだろうか?
アイス・ストーム(Ice storm)辺りがほぼぴったりの訳語になるだろう。では、霙(みぞれ)は何と訳す?
実のところ、そのままぴったり当てはまる言葉は無い。(ちょっとここ大ウソだった。今調べ直したらsleetって動詞があるわ。霙が降ると言う概念自体は英語圏にもあるらしい。英語圏の人スマンス)
日本人(日本文化圏)を含むいくつかの文化圏では雨と雹と霙を明確に分けて考えるが、英語圏では霙を他の天候と「区別しない」のである。そもそも先方にそういう概念が無いのだから、単語一言では無く、シャーベットが降って来る状況だとか、色々と概念を伝達するのに工夫を凝らさねばならない。 日本語には存在する概念が英語には存在しない事もあるし、それとは逆に英語圏ではきちんと区分されている概念が、日本語では存在しなかったり一緒くたにされている事例もある。
貴方がもしも「親父にカミナリ落とされた」と言う話を英語圏の人に伝える場合、日本語で無自覚に「雷」と表現しているものが「雷鳴の様な親父の怒声」なのか、「稲妻の様に早い親父の鉄拳制裁」なのかをきちんと把握し、ThunderとLightningを使い分けなければ、その意味するニュアンスは伝わらないのである。

余談:私は何故か「貴方は稲妻の様に~」のあの歌の「ユア ローリング サンダー」の部分を聞く度に「ローリング→ゴロゴロ→雷ゴロゴロ」だからサンダーなのかーっ! と変なイメージが湧いてきて笑ってしまう。脳内では高木ブーがゴロゴロ回っているシーンを思い浮かべる。

言葉と言うものは、結果的にその文化圏が世界をどのように見ているかを指し示す。
異なる文化圏/言語圏の人々は、同じ世界を異なった眼鏡をかけて見ていると言っても良い。コミュニケーションとは「互いの脳内に同じ像を持たせる」事を目的として成立している。
乳幼児が「ママ」と言う言葉を覚えた際、父親に対しても「ママ」と呼びかける事があるが、それはママと言う言葉の指し示す意味範囲が正確に脳内に刻まれておらず。「身近にいる人=ママ」あるいは「大きい人=ママ」等と誤った形で語義を設定している際に発生する現象である。これは言葉を使って行く内に「世間一般で言う所のママ」の概念を習得し、是正されて行く。そしてこれは長じて後に他言語を学ぶ際に、我々が行っている行動でもある。
最近はどうなのか知らないが、私が中学生の時最初に学んだ英語は「This is a pen.」であった。
この際に、thisとは日本語で言う所の「これ」を指し示す語であり、指示する物の数が単数の時に用いると言う事を学んだ。それに該当する言葉はthatであり、these やthose等の言葉を順に学んで行く。そしてテストでは「正確にその語の指し示す意味範囲」を習得できていない場合、this とthatを取り違えたりしてしまうのだ。この際に注意しなければならないのは、この方式だと英語の概念を日本語に置き換えて習得しているという事である。乳幼児が行うように語を覚えてから概念範囲を修正していくのでは無く、最初っから語義を日本語で定義して覚えているのである。
これは日本における外国語習得が、多くの場合「文章を読む為」に行われてきた事と関係している。我々は古典中国語を日本語として理解する「漢文」と言う勉強を行っている(そしてこの訓練が台湾で新聞を読む際に微妙に役立った)、これは漢籍と呼ばれる中国からの学術書を読みこなすの必要な学問なのである。
そして現在(と言うか、私が学んだ頃の英語授業)の勉強法も、基本的には英語で記載された文章を理解するためのものであり、それほど表現を行う訓練に重きを置かれていなかった。

自慢話の様に聞こえてしまうかもしれないが、私は実はちょっとした英会話程度だったら普通に行う事ができる(台湾に長期出張した事があり、その際に英語でしかコミュニケーションを取る方法が無かったのだ。習うより慣れろ式で英語を習得しなければ「ならなかった」)、そして英語で話す際には脳内でも英語で思考している。今でもそれができるようになった時の事を覚えているが、それまで日本語の文章を考え、脳内で変換してから話していたのに…ある時ふと「脳内でも英語で考えている」と言う事に気が付くのである。それは全く自分で意識しない内に行われていた。自転車に乗る際、最初は後ろの荷台を誰かに支えて貰っていたのに、いつの間にか支えが無くても自転車をこいでいた・・・そんな感覚を思い出すと、私の味わった妙な感覚を理解しやすいかも知れない。
なんでも、日常会話を交わす程度であれば3000ほどの基本的な言葉の語彙をしっかり覚えていれば事足りるのだそうだ。これは言語に依らず…と言う事である。たまたま私もその頃に、3000語前後の言葉をしっかり習得したのだろう。中等教育で英単語を3000語覚えさせるのは、この辺りに由来していると聞く。中学校で学ぶ程度の英単語を本当にしっかり把握すれば、日常会話程度はこなせるはずなのだ。

で、英語をある程度自在に使いこなせるようになった訳だが・・・ここに問題がある。そもそも知ってる単語が少ない/偏っている私は、一般会話程度であれば英語で考えて英語話す事ができるのだけれども、英語で複雑な概念を考える事が出来ない。そういう単語を知らないのだから仕方ないのだけれども、世界人口に対する食料自給率がどーかなんて事を考えだすと、突然脳内自分会議が日本語で行われてしまう。
例えば、私は今感覚的に大体の英語の前置詞を語に適切か否かを判断する事はできる。日本語のテニヲハと同じ程度に「感覚的に」選択できる。そして何故それを選択するべきかをある程度「日本語で」説明する事もできる。脳内にそれぞれの前置詞の概念を了解していて、それを別の言葉で言い換える能力を持っているからだ。だからこの辺だけに限って言えば英語を英語のまま理解し、使う事ができると言っても良い。しかし複雑な語であったり、あまり日常会話で使用しない言葉に関しては理解できない。脳内にちゃんとした「概念の枠組み」が無いからだ。その概念を知らないまま、ある語の訳語として適切かどうかを知り、その上で英語を書いたり読んだりする事はできるが、その語に対して突っ込まれると、突然モニョる。英会話能力が出来の悪い小学生並みなんだから仕方が無い(苦笑)
然しながら
「私はやります」
「私がやります」
上記2文の指し示す内容の違い、ニュアンスの違いは日本語で説明できる。英語で似たようなニュアンスの違いを問われても殆ど理解できないと思われるが、日本語だったらできる。30年以上日本語操り続けているのだから、やはり「言語の習熟度」と言う意味において私は日本語の方が得意なのだろう。

どこぞで「英語を英語のまま理解する」と言ってた豪の者を見かけたが、彼/彼女のやっている事は英語を英語のまま理解する事では無く、ある物体に対して呼応する英単語を、そのまま何の考えも無く、「呼応する語」として暗記するだけの事である。What time is it now?を「ホッタイモイジクルナ」と理解することと同じであろう。そんな事してて英語でコミュニケーションできる様になる訳ないだろうに。意味範囲を意識する事無く単純に1:1で語を考えてたら上達するもんも上達しない。他言語がそんな単純なものだと思い込めるのは何故だ?
ありとあらゆる語や文章を、そうやって状況ごとにこじつけで覚えるつもりなのだろうか?
確かにそれは何かの拍子にコミュニケーションの役に立つ事はあるかも知れないが、そんなもんにご大層な理由をひねくり回して能書き垂れるその真意が分からない。これが英語が嫌いで嫌いでたまらなく、それでも尚なんとかしてコミュニケーションしなければいけない苦肉の策だと言うなら理解できる。でもそれなら日常的なプレイにおいて、アイテム名称等を翻訳した方が彼/彼女にとっても楽だろうし、そもそも海外プレイヤーとの接触機会などは殆ど無いのではないか? 機会が無いのにあたかも機会が多数存在しているような言い方は、フェアじゃないと思うぞ。

例えばもっと本当に根源的な意味で、「英語のままにした方が良い」事だって無い訳ではない。英語のままの方が相関性に気が付きやすい事とか、英語で記載された際のリズムや音韻構造が素晴らしい文章…英詩等であるが、これは訳文と英語原文をしっかり区分すべきであるとは思う。王様みたいに訳して笑いを取りたいなら別だろうが。おーれはー こうそく どうろの ほしーっ!
しかしそんな事までして英語を理解しないといけないと言う事は無い。それはその道のマニアであり好き物がやれば良いだけで、普通の人は普通にゲームを遊べばいいのだ。その際に言語が何かの障害になっているのであれば、それを取り除く事の方が先決であろう。多くの人にその指し示すものが正しく理解できる様に、その国の人々に分かりやすい言語に変更したり、概念を翻案する事はそのものを正しく周知させる為には重要な事ではある。少なくとも日本人であるならWater melonと記載されるよりもスイカと記載された方が理解しやすいだろう。カンターループとハニーデューメロンに関しては、そもそもメロンの品種について詳しい人間が少ないと予想される。その意味では訳しても訳さなくても構わないのだろうが、英語が得意で農産物に詳しい人間探すよりも、農産物に詳しい日本語しか話せない人の方が、条件的に「大勢である」可能性は否定できない。
英語に詳しければhoneyでdueなのだから、甘くしたたる果汁を想定して「すげー甘いんだろうなぁ」程度の類推はできるだろう。ハニーデューとしたらそこに気が付けないかもしれない・・・だってはちみつ汁だぜ?! …と言う話は、寡聞にして知らない。

もしも本当にアイテム表記が英語であった方が良いという意見に正当性や裏付けとなる事例が存在するのであれば、実例をあげてそれを説明できると私は考える。一切その様な話が出ずに、何かのお題目を挙げるかの如く「海外とのコミュニケーションが云々」とか聞いて損した気分になる様な話ばかりを見つけると、「お前ら実は英語でコミュニケーションした事無いと違うか?」とも言いたくはなるし、翻訳が嫌なら嫌でもっと別の説得力ある実例挙げればいいじゃないかと思う。賢しい真似して賢くなれる訳でも無し、もっと自分にあった方法で「嫌な理由」を書けば良い。英語が数多く使われているゲームだと厨房が寄り付かないとか、英語理解している俺様格好イイ! と自尊心を満たせると言うなら、そうか書けば良いじゃないかと思う。
例えば「名称変わったせいで、ベンダー内の見出し語を全部変更しなければならない。辛いからやめて!」と言う意見は至極尤もな意見であると思う。変なお題目よりもよっぽどそっちの意見の方が同調しやすい。恐らく探せばもっと「翻訳をしない方が良い実例」は挙げられるのだろうが、そもそも英語が実は嫌いだと思う人や、理論的思考ができない人はそう言う事をするのが面倒なのであろう。お題目あげていれば救われると思っている。

つーよりも。
英語圏プレイヤーとなんかする時、4uとかThxとかの方が障害になる気がするぞ。あれ、音写だから単語発音できないと理解できんし。ネットジャーゴン的な物の方が意思疎通の障害にならねーか? (事実、大昔のUOプレイヤーの文章見てるとそう言うの結構目立つし)

月曜日, 2月 23, 2009

ロンソだらけになってしまう・・・・

家が、まずい。

今、ロンソを鬼のように叩き続けている。本日目出度く「ルニックでロンソ叩いた回数」が1000回を超え、その処遇に頭を悩ませつつある。
詠唱可能マイナス無しとか超余裕。(売るほどある)、マナリ70以上とか「本気で腐るほどある」
ロンソ不遇時代を生き抜いてきた私であるので、どーもこれらの「一般的には有用ではないが、個人的には数年前だったら喉から手が出るほど欲しいもの」を溶かす気になれない(それでも相当数溶かしてるんだけどね・・・マジで)。ドラゴン特効ロンソを10本近く保有する日が来るとは思わなかった。その癖上位特効はまだ出ない。ほんとに出るのか?
いくつかのロンソは特効武器としてうちのキャラ連中に使わせるとして(既にその特効武器だけで100本超えた)、その他の「高プロパが付加されている「微妙に使えない物」はSA導入後に何とかするかとストック開始、既に70本超えた。ベンダーの抱えている本数も100本超えて、更に各所に飛ばしているVessel用武器がさらに各キャラ10数本。
これからも叩く予定ではあるので、良いのが出来たらプロパ比較して劣る方を処分して行くにしても・・・このままの勢いで「稼いだ分だけルニック賭博」を繰り返すと、Mzhに確保してある残る2000ストレージはそのままロンソで埋め尽くされそう。何かの拍子に家が腐ったら、腐り待ちの人はさぞかし呆れる事であろう・・・一瞬アカウント1カ月分とか買って、ちっちゃな家に500本ぐらい「ロンソだけ」詰め込んで腐らせて見るかと思ってみたりもした(やらんけどな)


あきれ返って生産物を整理してると、マナリ70付きのオーガ特効ロンソが見つかる。試しに使ってみるとスッカンスッカンイグノア打てて非常に爽快なんだが、これ、今生産できてもねぇ・・・もう少し前に欲しかったぜ。この位のもんがアレ特効でできれば、なぁ・・・

月曜日, 2月 16, 2009

翻訳関係の話

UOのね。

翻訳は大変な作業である。真摯にそれを行うと目はしょぼしょぼするし、背中痛くなるし、チョー面倒なのである。実際過去には英語マニュアル80Pを完全翻訳し、その上で補足説明入れたり英文マニュアルの校正までやってた私が言う。すげぇ面倒だ。

まだコンピュータ関連の技術解説書だったら、私も相応に経験積んでるので「比較的」楽にできる。
しかし、西洋とかの「異文化圏」の風俗や風習が色濃く反映される文章の翻訳には凄く気を使う。
岩波の「イギリス名詩選」という本がある。そこで脚注とか見ると「もうだめ、降参」としか言えないのだ。英英辞典にも載ってないような英単語の裏の意味とか、聖書の記述とか…それが当然の教養である事が前提として記載されている。Face to Faceという言葉に「神との対面を示唆している」とか、my pilot等の単語が神を意味するとか・・・わかるかーーーーっみたいな。(前出の本のアルフレッド・テニスン「砂州を越えて」の脚注参考)
UOはそこまで酷くないのだが、この間追加されたレプリカアイテムには「善きサマリア人」がいた。ぉぅーーぃ!

風俗風習が反映され得る状況では、訳語をそのまま当ててはいけない時があるのだ。その「訳語が適切か否か」を調べたり考察するのが結構手間である。昔はブロードソードを「だんびら」と翻訳している所も散見されたのだが、ブロードソードは確かに幅広の剣であり、ダンビラも幅広の剣ではある(刀だけどな!)。しかしダンビラは日本刀剣の一種であり、ブロードソードではないのだ。ブロードソードに該当する概念が日本語に無いのね。だからカタカナで当てるのが正解だと思う。
こういう話をし始めると、結局自国と他国の文化とか、そのものの実像を深く調べる羽目になるんです。
そんなに厳密にしなくてもいいじゃんって話ではあるのだけれども、程度が問題にはなる。
Spell Bookは呪文書、スペルブックと記載してあると思うが、字面だけ見ると「文字の綴り方の本」と誤解されなくも無い。スペルに文字の綴りと呪文の関係がある様に、grammarには文法という意味と、呪文の文法的な意味合いもある(少なくとも私は、翻訳書籍でそのような用法を見かけた事がある)
そんな英語の大家でもなきゃ知らないようなネタもあるにはあるのだ。
だからこそ、正確な意味での翻訳を行うためにはバックグランドにそりゃもう多大な知識が必要になる。
その意味で、今回のUOの翻訳に致命的な問題があるなら、それを指摘することには大きな意味がある。三人寄れば文殊の知恵的にいろいろな方面からの考察ができるだろう。ガンガンフィードバック送ると良いだろう。
しかし・・・英語に戻せ派は・・・本当に、それで良いのかと。
英語が好きで好きでたまらないなら、英語クライアント化すればいいしねぇ。こんなに英語を好む人々が居て、何故にたまに訪れる英語圏のプレイヤーの言葉は捨て置かれるのであろうか。UO内にこんなに英語に堪能な人が多いのかと驚いても居る(嫌味じゃなくてマジで。UO内で用いられている単語を全て自分のものにし、自在に操れるなら凄いと思う)

PC関係でBIOSの設定項目にIgnoredというものがある。みんな大好きアーマーイグノアのIgnoreだ。
これは設定を無視するという設定値(Value)なんだけど、装甲無効化と訳される事の多いこの言葉、愚直に訳す(直訳する)と「装甲無視」になる。
(これは類推できるかな?)
日本語でざっくり「回避」とされている概念も、英語ではDefenceとParryの二つがある。Defenceは語義的には防御なんだが、UO内では回避を意味する、Parryは受け流すとかそういう行動。まさか回避ボーナスが英語化されてDefence Chance Increaseになったら誰も何のプロパか分からなくなった・・・という事が無い事を祈りたい。Dietも日本で言うダイエットではなく、食性であるが・・・誤解しないか?

私も昔は翻訳されたD&Dのモンスターガイドとか読んで、Dietって何ね? とか凄く悩んだ。学生だったからすぐ調べることもできた。ただ、これは新和がまじめに翻訳してれば万事OKだったんじゃないのって感もある。ファンタジーで用いられている単語って、時に特殊な使い方されてるから翻訳面倒なんス。
それを日本公式サイドでガンガン翻訳してくれるのは非常にありがたい。いいぞもっとやれである。
もしも疑問があったら、それはフィードバックしよう。
そういう方式で皆が協力し合うなら、それはそれでいい事だ。with usるのに異議無しである。

しっかし・・・何で英語の方が良いの? 何で英語に戻したいの? 楽になるのは嫌ですか?
英語そのものがネイティブ日本人にはかなりキッツイ事だとは思うのだが・・・瀉血用のボール(Bloody Water)見て「わぁ、赤い液体の入ったボールだー」とか思われてるんだと、ちょっとモニョる。今レアサイト覗いたら「グロい」って書いてあったけど、あれは一種の治療のために血を抜いた際のボールでありまして、ソーサリアではブリ王にも施されかけた(現代人であるブリちゃんはこの医療行為を拒絶している!)由緒ある物なんだけどなぁ。Bloody Waterって単語でそこまできちんと思い至るものなのか・・・

追記:
鮎渡将軍が煽ってたのか・・・
 これもその当時に言われていた意見の1つですが、アイテム名などが日本語化されると海外のユーザーとの交流において意思の疎通が図りにくいなどの実害もあり、世界のプレイヤーと交流出来るというUOの良さの1つがまた1つ失われることになるので、公式サイトでも案内されていますが、反対の人は日本語で送れるのでフィードバックフォームから意見を送るようにしましょう。

世界のプレイヤーと交流するのは悪くない。
しかし不思議な事に、私は過去のUOにおいて日本人がローマ字で日本語使って英語鯖で生きてたとか、実際に海外からのアクセスしている英語話す人間を皆で敬して避けると言う事例を何度か見ている。UOSSに突っ込んでる日本人だってそうは多くない。
交流の基礎となる部分で、英語の壁がでかすぎるんじゃね?
アイテム名だけ英語にしておいて、どれだけの効果があるのかさっぱり分からない。
Mzhの本棚の中に、英語圏のプレイヤーが寂しい寂しいと記載している本のを見つけた事がある。英語で返答を書いておいたが、その後そこに追記をした人物を見かけたことが無い。
英語話している人とUO内で交流した事もある(そんなめんどくさい英語じゃなかったのと、時間があったから対応しただけだが) 過疎ってる時間ならともかく、周囲に人が結構いるのに相手して無かったのはどーゆー事か。TCでも普通に話しかけられればつたない英語で受け答えできるが、それはUO内アイテムの表示名称が英語表記だったからできたって訳でも無い。
確かにある局面では何らかの障害が発生する事もあるあろうが、その発生確率はいかほどのもんなのか。海外でクレクレとリアル物乞いする際に、アイテム名が分からないと・・・と言う事だったら、そんなん苦労させとけ。

木曜日, 2月 05, 2009

昨今のMMORPG業界

まぁ、10年以上続いてるしね。そろそろ色々な意味での淘汰が始まるのかなと思ったり。

私の場合、UOで家がどんどん減ってるとか、そういうもので過疎が始まったとは思わない。現実問題としてはUOの場合、家保持アカウントは減少傾向にあるかもしれないが、実際のアクティブプレイヤー数はそれほど変わっていないと見る。平均アクセス時間自体は減少かと。
あれだよ、ワークシェアリング的な状態になってんじゃないのと。

そんな事より深刻なのは、プレイヤーがテンプレート化を望み過ぎてるって言うか、マニュアルでの定式化を強く望んでいる様に見受けられるという「心構え的なもの」の変質である。
DPSとかスキル構成の最適化を行う人々は昔っから居たが、最近はどーもその最適化は他人任せで、自分はそれをなぞってるだけの様な・・・そういうプレイヤーが増えている様に思う。
UO以外のゲームでは、殴りアコとか「もう、こうやって育てろ」みたいな定式化が進んだゲームもある。UO職業案内所みたいなコンテンツは割りと多く見受けられるファンサイトコンテンツであり、それに慣れちゃってる(=自分で悩まない/テストを行わない)ユーザーが結構UOにも流入しているのかと、そう思える。そう考えると白豚の隆盛はプレイヤー層の変化の兆しであった可能性もありますな。

然しながら、これは最終的に「Lvゲーと同じアプローチ」じゃないのかと。スキル上げは結局のところ彼らにとって「レベリング」と同じ作業であり、LvカンストしてからRAIDなどの作業に没頭するのがゲームだと思っている層には「スキル上げ=苦行」と思われている節も無いではない。だから簡単にスキル上げる方法には耳を傾け、最終装備(多くのLvゲーの場合、クラス毎にある特定の装備状況が「最強武具」として設定されている)を集めることに終始しちゃうのではないかと。
誠にもって申し訳ないが、それやるならもっと、その・・・最初期からレイド等のシステム組み込んで設計されたゲームの方が、その、なんだ・・・最適じゃないかなと。ぶっちゃけUOのレイドシステムは上手く機能しているとは言いがたい。また戦利品も「他ゲー」に比べるとあんまりレアじゃないし。
で、やってみるとアレな感じであり、アレな感じだから引退しちゃう。ぬーん。

いつの頃からかMMORPGの醍醐味は仲間と一緒に冒険できること、なんて言説が多くなってきた。
その結果として、システムデザインにレイド(強いモンスターみんなで倒すぞクエスト)やGvGやレルム間戦争(まぁ、集団戦闘だ)等の要素が盛り込まれるようになってきている。ところがUOの場合最適化の進んだキャラはレイドなどを一人でこなす事すら可能になってしまったし、集団戦闘に関してはウザいのかなんなのかあんまり盛り上がってない。
うーん。
目指すものとその為に必要なものが正しくリンクしていないと、いうか。

実際に行動起こしているのかどうか分からないが、PvP方面に対するテコ入れも結構計画に上がっている。なんか、こー・・・失敗するんじゃないかなぁと。武器のバランス調整行うって話もあったが、今のUOの武器システムでバランスきっちり取っていったら、武器はグラが違うだけで結局みな同じという結果が出てきそうで正直怖い。もし本当にキッチリバランス取れたとしたら、それが返って武器の個性を失わせる結果を招いてしまいそうな感がある。正直今のパラメータ数では膨大な数の武器防具の差別化は厳しいと思うし、ノーマル武器の差別化が成功したら、今度は魔法効果の修正も行う訳だろ?
・・・10年掛からないか? それ。

UOの割と単純なゲームシステムでも、システムそのものを学ぶのが面倒という層には恐ろしく難解な壁になるとは思う。結果として既存の情報にすがるしかなく、テンプレ構成が横行する。横行した結果としてゲームそのものの難易度が下がり、ゲームそのものの寿命が減少する。その問題は既に認知されてて、それを補う為のPvP方面への重心移動なんだろうが、PvPってタイマンならいざ知らず、集団戦アリだと動員稼げる奴が基本的に優勢となり、俗に言う乗っ取り・・・ゲリラ戦だな・・・襲撃を行う方が有利って状況になってしまう。人の集め方や襲撃を行うタイミングってどこのサイトにも記載が無いから、誰もそれをやろうとしない。テンプレ的な物がないと行動できない層が増えてきた場合、PvPに重心移す際にこんな問題が出てくると思う。(その判断の結果がトラメル登場じゃないの?)

ニコニコの運営が非常に興味深いチャレンジしてる。ニコニコ広場の事だけど、ひょっとして多数の人間で同じ場所にアクセスして楽しいことって、協力プレイそのものじゃなくて「仲間とコミュニケーションする」事なんじゃないのかな? 実は協力プレイしなくても「仲間/他人とコミュニケーション」する事ができればそれはそれで楽しいんじゃなかろうか? 実際には戦闘や行商やRPってのも「他者とコミュニケーションする」為のきっかけに過ぎず、戦闘が単調だろうとバランス崩れてようと、それはそれでアリなんじゃないか? (そのきっかけ作りが下手だったのが、ハビタットであったと)
死ぬほど単調であったはずのマフィン焼きやPOT生産が楽しかったのは何故なんだろう?
そう考えると、実は戦闘のバランス取りは実際にプレイヤーに楽しみを供給できない可能性がある。
それどころか、今開発側がやってる事(各種のバランス調整)が徒労に終わってしまう可能性すらあるのではないか。
一緒にソーサリアの空気を吸ってること自体が楽しい・・・もしもUOの本質的な楽しみの根源がここにある場合、もっと広げて考えて「MMORPGの楽しみは、同じ時空間を占有することである」であるとするならば・・・

UOほど多種多様な「他人との係わり合い」を創出可能なゲームは極めて少ない。多くのゲームの場合には戦闘システムに依存して各種の行為の動機付けが行われるが、UOは必ずしもそれを志向しない。(戦闘関係ばっかりに改変されつつあるけどね!) これは得がたい資産であると思うし、UO潰す事は金の卵生むガチョウを絞め殺す行為と同質である可能性すらある。

また、UOは昔っから戦闘以外で他者に何か働きかけるというシステムを軽視してきた傾向がある。
言い換えれば、システムは行為者の「操作の楽しみ」を与える事に執着し、行為者を眺める人々に楽しみを与えるシステムをほったらかしにしてきた。
料理スキルが物作りスキルで「作成行為が楽しい」と仮定しよう。色々な原材料を集めてきて、こねて焼いて盛り付けて・・・しかし、その一連の動作は僅かなSEぐらいしか伴っておらず、それを見ている人には何やってんだか分けわかめであると。突っ立っているだけにしか見えませんよと。
作成されたものもNQかHQか銘入りでしかなく、それを食ってのリアクションは「受け手側の妄想エンジンの出力次第」である。
鍛冶にせよ何にせよ、他者からは「そこで何してるかワカンネ」という状況はコミュニケーションを促進するだろうか? そこに「他者から見えるアクション」があった方がリアクション取りやすいんじゃないかな。


妄言の類だからこの辺でとめて置くけど、我々はとんでもない思い違いをしていたのかもしれない!(By キバヤシ@MMR)
前提条件から、見直した方が良くね?