木曜日, 3月 04, 2010

ヒョウタンかユウガオか?

ちょっと参考事例として、うおみんに投稿した文章をこっちに採録。

これも図書館行って調べて来た。(ズーギファンガスの話はこっちにのっけた http://uomin.com/?m=pc&a=page_fh_diary&target_c_diary_id=...
調べた本にはこう書いてあっただよ・・・

「平凡社 世界大百科辞典」より
ヒョウタンウリ科の一年草。ユウガオの変種。一般には腰のくびれたユウガオ科の果実をヒョウタンと言い・・・(後略)

「朝日百科 世界の植物3」より
乾瓢(カンピョウ)を甘瓢とも書くのは、ヒョウタンは苦いがユウガオは甘いからである

「研究社 新英和大辞典 第6版」より
gourd
1.ウリ科植物の果実 
 a.キュウリ、スイカの果実(Pepoとも言う) 
 b.ヒョウタン(bottle gourd)の果実(Cala bashとも言う) 
 c.ヘチマ(dishcloth gourd)の果実 
 d.(英) pumpkin
2.a.ひょうたんで作った容器 
 b.ヒョウタンの形をしたフラスコ

まず、日本語の「瓢箪」からヒョウタンは草木の名前であると共に、器の名称でもある。まず、果実としてのヒョウタンだが、ユウガオ科である事は確定。本によってユウガオの変種としていたり、独立した草木であるともしている。
主に食用にするのはユウガオであり、ヒョウタンそのものは食わないらしい(苦みが強いんだそーな)
また、「容器としてのヒョウタン」だが、これはユウガオ科の多くの植物を原料として作られ得る。植物としてのヒョウタンは容器としてのヒョウタンと全く同じものではない。これ重要なんで注意。
で、翻訳をする際には、我々が指し示すヒョウタンが植物としてのヒョウタンなのか、いれものとしてのヒョウタンなのかを区別する必要がある。
容れ物としてのヒョウタンはgourd bottleであろうし、食い物としてのヒョウタンは(英語では細かく規定して無いんで)gourdに該当してしまう。
んで、今回は「食えるもの」としてgourdの語が当てられているので、厳密にはキュウリやスイカ、ヒョウタン、ヘチマ等の可能性が捨てきれないが、その画像を見る限りは「丸型のユウガオの実」と判断できない事も無い。(書名メモってくるの忘れたが、イラスト付きのアラマタ書籍でユウガオの事が記載されていたのだが、それが正しくUOのあの画像だった)
と言う事で、gourd=ユウガオは間違っていないし、そもそもヒョウタンは食わない(世界各国で容れ物として活用される植物の模様)そこまで調べたのかどうか知らないが、EAJは結果的に正しい翻訳していると思う。

で、こんな事を再掲している理由だが・・・
ツイッターである翻訳の誤訳に可能性をフィードバックで指摘しましたーって呟きみたんだけど、個人的に(知的好奇心として)興味があるぞと。また、恐らくは色々調べ物をして記載しているとは思うのだが、世間には「そんなの当たり前じゃんか」と論拠を提示しないで誤訳だ語訳だと騒ぐ連中が多いのである。一見誤訳に見える訳語も、色々調べると正しい訳だったなんて事もあるし、正しい訳を知った上で、イメージ的にどうよって話も無い訳ではないだろう。
「そんなの当たり前だ」とやっちゃうと、多人数でその語を検証する事が出来ないのだ。
多人数で検証する必要は無い。俺は正しいと主張するならそれはそれで別に構わんと言うか、穏やかに無視するから良いのだが、正直UOでも公式批判ってのはやたら燃え上がる。燃えあがってるのに焙られて、見てる連中まで燃えあがるから困ったもんだ。論拠レスなのに。

否定するなら否定論拠を明示するの当たり前だと思うんだがなぁ。
私はアイテム名称日本語化大賛成論者である。だって俺英語嫌いだもん(話せるけど)
嫌いなりに海外シャードからの旅人と話したり、実際に交流したりもする。その経験と能力とUOでの経験に照らして、アイテム名称を日本語化すると海外シャードの人とコミュニケーションできないってのは超嘘っぱちだと思う。
でも、そんなウソ臭い論も燃えあがれば大衆の支持を受ける事が出来るのだ。自論をそういう類のフレームと思わせない為にも、理路整然とした理をしっかり記載して、多数の人間の検証を受けるべきだと、私は思う。

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