土曜日, 3月 08, 2008

マジになってドラゴン強化案を考えてみる

遠い昔・・・そう、今から20年ぐらい前から10年ぐらいまでの間の10年近い期間、私はいろいろなT-RPGなどで遊びこけ、ゲームマスターとかダンジョンマスターを担当しながら「如何にエゲツナイ、それでいてPC達には適正な難易度の障害となる」モンスターを作成することに心を砕いていた時期があった。
異論はいろいろあると思うが、ゲームの花はやっぱり戦闘であると思うのである。それも力押しだけでクリアできるようなものではなく、知略や権謀術数の全てを使い果たして・・・その上で勝利すると。そこに複数人数で遊ぶゲームの醍醐味があると信じていた。その考えは今の段階でも変わっていない。(じゃねーと、単純にダメージディーラーだけがウハウハするだけの時間になるからな!)

んでね、UOのドラゴン強化にすごい違和感を感じている。
なんと言うか・・・あー、またやっちゃったねと。
装甲が固くてHPが多くて、攻撃がバンバン当たって・・・それ、ブレスを吐くヤマンドンなんじゃねーの? みたいな。
んで、特効武器のイグノアがまたまた強力すぎると言われ始め、最終的にイグノア改訂(弱体化)論が出るのであろう。正しく「この道はいつか来た道」である。
正直な話、モンスター側からの即死攻撃をNGにするならHit&Away繰り返せば倒せるだろ常考。(まだ強化後にタイマンやってないけどね)
少なくとも「倒しにくい敵」ではあると思うが、恐ろしさを演出しきれてはいないと思うんよ。

正直、ドラゴンを神格化?したいなら出会った瞬間にクエストログでも出してだな、そこで選択ミスったら1000Pダメのブレスでもくれてやればいーんじゃねーの? みたいに考える事すらある。クエストログ出してる間(つまり、誰かと会話中)に後ろからズンバラリンと切りつけるなり、一斉射撃で殺すなりって方法論の方が、ドラゴンらしい倒され方であるとさえ思う。

翻って、ドラゴンとは何者かを考えてみよう。
恐ろしく賢く、強大で、炎の息を吐く生き物の王・・・とでもなるのが正しいだろうか?
多くのMMORPGでは、強さ・・・特にフィジカル面での強さはよく演出されている。まぁ、ぶっちゃけて言えばHPドーン! ブレスでドッカーン、鱗がガチガチってしとけばそれは表現できるからなんだが、結果として「賢さ」が、「エゲツナイ賢さ」が足りないのである。
多くのT-RPGでは、賢さの表現を(知恵とか知識の数値レベルに従った範囲内で)底意地の悪いゲームマスターがいやーーーーな気分になるほど陰湿に表現してくれるので、通常ドラゴンは「厄介もの」となる。そうしてドラゴンの寝床である金貨の山は平穏の内に温められ、冒険者たちはそんな厄介ものより、もう少し討伐しやすい手頃な敵を惨殺できるのである。

私がUOの中で「うっわ、これ考えたやつ性格悪いな~! 最悪!」と喜んでしまう敵は、ソレン族である。アリの巣に降りて酸の池をかいくぐり、ドカンと一発くれてやる時の爽快感はたまらんのである。数値的には決して強くはないソレンであるが、あのワサワサ沸く辺りと酸の嵐が実にえげつなくてイイ。

たとえば、だが。
ドラゴンさんのドラゴンブレスはひじょーーーーーーに熱いので、どっかん吐くとその周囲にファイアウォールの様な火柱が立つなんてのはどうだろう? そこに居続けると減衰不能なダメージがズンドコ入り、まかり間違ってドラゴンのブレスが重なった所に立ったりすると累積ダメージドーンで一発昇天してもいいだろう。なぜならそれはドラゴンのブレスがどこに吐きつけられたかを見れば十分に回避可能なダメージであるからだ。うまく走り回ってそれらを回避しつつ戦わねばならないのなら、十分に戦闘の難易度は上がる。
ドラゴンブレスによる影響を最小限に食い止めようと思うなら、狭い場所、障害物の多い場所に追い込んでから戦えばいい(障害物で遮蔽されるブレスってのもなんだが、ある程度の「穴」は用意しないとPCがドラゴン倒せなくなってしまう)
また、ブレスによって生じる炎の壁はめっさ熱いので飛び道具を無効化する(ストーンウォールと同じで射線が通らない)とすれば、弓だの魔法だので遠くからチクチクっていびり倒す戦術も無効化できる。

以前提案した案では、ドラゴンのブレスのダメージを現在のHPに比例させるのではなく、食らったダメージに比例させるなんて方法もあった。ドラゴンの怒りと共に、ブレスのダメージは増えるのだ。そうすると最初にドッカンダメージくれてやれば後は楽勝・・・と言う方式にはならず、ドラゴンのHPを注視しつつ、頃合いを見て集中砲火するという戦術的な発想も出てくると思う。そこでドラゴンがHP回復するならブレスダメージは減るし、さらにブレス吐いてきたらPCは死にかける。安全に狩り殺したいなら大人数で攻めればいいし、タイマン張るのが趣味な人間はある一定ダメージを食らった後のドラゴンの行動パターンを分析して、さらに戦術を練りこむだろう。

上記の方法論は単純に「ドラゴンを倒しにくくする」方策であるが、賢さを演出するなら、以下のような方法もある。
例の強ドラにエリートニンジャみたいな変身能力を与え、同じドラゴン類にわざと偽装させるように仕向けるのである。また、他のドラゴンにも変身能力を付与してもいい。どれが強ドラかドレイクかドラゴンなのか分らないようになってしまえば、迂闊にドラゴン類に手を出すことは難しくなる。PC側から考えれば「どのドラゴンも強ドラである可能性が存在する」という事になるので、真に気合いの入った連中しかドラゴンを狙えなくなるだろう。それはドラゴン類に対する畏敬の念とほぼ近似するのではないか?
上記の変更を導入するなら、ドラゴンハンターに特化した戦士は一定量の「動物学」を組み込まなければならないだろうし、結果として今までソーサリアにほとんど存在しなかった「レンジャー」的な職業構成が生まれるだろう。するってーとテイマーしかドラゴン狩れなくなるんじゃね? と疑問を呈するなら、ドラゴン全種に「ペット野生化」能力を付与して対応するのもいい。結果としてテイマーは単独では役に立たず、戦士も単独では「どれ狙っていいか分かんネ」となるなら、ある種のPTプレイ促進にもなるのではないか?

NPC(湧きモンス)扱いのドラゴン強化策で結構な紙幅をとったので、PC扱いのドラゴン(つまり、イベントモンスターとしての凶悪なドラゴン)については稿を改めることとする。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

超お久しぶりです。
WWや古代龍など、人間に変身したりするドラゴンについては、次項ということですな。

さて。
AoS以前のドラゴンの厄介さには、所謂『ドラゴンAI』の存在もあったと思います。(今でいうパラゴンの動きです)
ドタバタ走り回る戦士は火炎の餌食になり、こっそり忍び寄ってバックスタブが意外と効くという、プレイヤーに知恵を要求する仕様だったなぁと。
まあ本当のところは‥当時のプレイヤーはD&Dに慣れた人が多く、同じ様な対策が有効だとよりドラゴンらしく見えたんじゃないかと愚考しまっす。